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『情報通信技術』に関するスキルのほかに、『情報セキュリティ』に関するスキルも重点テーマです。また、特に今後の『高速モバイル通信』と『インターネット』に注目していきます。

工期短縮の手法(2)

 

スケジュールを短縮する手法として、クラッシング(Crashing)とファスト・トラッキング(Fast Tracking)がよくいわれます。

簡単な問題で、この2つの手法の特徴をみてみます。

 

問題:最小の追加費用でプロジェクト工期を短縮する方法として適切なものは、次のうちどれですか。

 

ア クラッシング

イ ファスト・トラッキング

 

答えは、ア。

 

クラッシングは、例えば、2人で10日かかる作業項目について、要員を追加して5日で完了させるという方法です。PMBOK®では、「コストとスケジュールのトレードオフを分析し、最小の追加コストで最大の期間短縮を得る方法を決定するスケジュール短縮技法である。」としています。

 

問題:プロジェクトを予定より早く完了させる必要が生じました。アクティビティを分析して同時期に実施できるものについては、並行実施して期間を短縮する方法として適切なものは、次のうちどれですか。

 

ア クラッシング

イ ファスト・トラッキング

 

答えは、イ。

 

ファスト・トラッキングは、例えば、すべての設計書が完成する前に、共通処理等のプログラミングを実施するなどの方法があてはまります。PMBOK®では、「通常は順を追って実行するフェーズやアクティビティを並行して実行するというスケジュール短縮技法である。」としています。

 

なお、クラッシングについては、例えば要員追加によるコスト増、ファスト・トラッキングについては、手戻り増が考えられます。

工期短縮の手法については、手戻り減という点に注目した、フロントローディングテストファーストをミックスした手法がとられることも多いと思われます。

 

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 (2011.08.28 21:00)