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2級FP技能士試験の学科試験解答速報 2016年9月11日実施 問題31~問題40(タックスプランニング)

2016年9月11日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答速報からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。

なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 http://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/list/fp/test http://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/list/fp/answer 日本FP協会 http://www.jafp.or.jp/exam/mohan/ をご覧ください。

また、試験問題と解答については,特に指示がない限り、2016年4月1日現在施行の法令等に基づいています。

問題31~問題40(タックスプランニング)について、模範解答と照合の上、公開しています。

問題 31 次のうち、所得税における非課税所得に該当するものはどれか。

1. 該当します。 『会社員である給与所得者が、会社から受け取った月額5万円(通常の通勤の経路および方法での定期代相当額)の通勤手当』

2. 該当しません。 『会社員が、定年退職により会社から受け取った退職一時金』

3. 該当しません。 『年金受給者が、受け取った老齢基礎年金』

4. 該当しません。 『賃貸不動産の賃貸人である個人が、賃借人から受け取った家賃』

問題 32 所得税の各種所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『平成28年1月1日以後に支払われる特定公社債等に係る利子等は、申告分離課税の対象とされる。』

2. 適切です。 『発行済株式総数の3%未満を所有する株主が受ける上場株式等に係る配当等は、その金額の多寡にかかわらず、申告不要制度を選択することができる。』

3. 適切です。 『退職所得は、その金額の多寡にかかわらず、分離課税の対象とされる。』

4. 不適切です。 『その賃貸が事業的規模で行われているアパート経営の賃貸収入に係る所得』は、不動産所得となり、総合課税の対象とされます。

問題 33 作家Aさんの平成28年分の所得の金額が下記のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。
不動産所得の金額 150万円
事業所得の金額(原稿執筆にかかるもの) ▲200万円
給与所得の金額 300万円
雑所得の金額 ▲30万円

2. 適切です。 『250万円』

問題 34 所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『医療費控除の控除額は、その年中に支払った医療費の金額(保険金等により補てんされる部分の金額を除く)から、総所得金額等の合計額の5%相当額または10万円のいずれか低い方の金額を控除して算出され、最高200万円である。』

2. 適切です。 『その年分の合計所得金額が500万円を超える者は、寡夫控除の適用を受けることができない。』

3. 不適切です。 『寄附金控除の控除額は、その年中に支出した特定寄附金の額のうち、その年分の総所得金額等の合計額の40%相当額までの金額から』2,000円を控除した金額です。

4. 適切です。 『その年分の合計所得金額が1,000万円を超える者は、配偶者の合計所得金額の多寡にかかわらず、配偶者特別控除の適用を受けることができない。』

問題 35 所得税の住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『住宅用家屋とともにその敷地である土地を取得した場合には、その土地の取得に係る借入金額は、住宅ローン控除の対象となる借入金額に含めることができる。』

2. 適切です。 『給与所得者が新築住宅を取得し、住宅ローン控除の適用を受けようとする場合、最初の年分については、年末調整の対象となる給与所得者であっても確定申告をしなければならない。』

3. 不適切です。 『住宅ローン控除の適用を受けるためには、その対象となる家屋を取得した日から』6ヵ月以内に『自己の居住の用に供さなければならない。』

4. 適切です。 『住宅ローン控除の適用を受けようとする者のその年分の合計所得金額は、3,000万円以下でなければならない。』

問題 36 所得税における青色申告に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けて、青色申告書を提出することができる。』

2. 不適切です。 『その年の1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告の適用を受けようとする場合には、その業務を開始した日から』2ヵ月以内に『「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出』しなければなりません。

3. 適切です。 『65万円の青色申告特別控除の適用を受けようとする事業を営む青色申告者は、取引の内容を正規の簿記の原則に従って記録し、かつ、それに基づき作成された貸借対照表や損益計算書などを添付した確定申告書を申告期限内に提出しなければならない。』

4. 適切です。 『青色申告者は、総勘定元帳その他一定の帳簿を起算日から7年間、住所地もしくは居所地または事業所等に保存しなければならない。』

問題 37 法人が損金経理により処理した次の費用等のうち、法人税の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されるものはどれか。

1. 算入されません。 『法人住民税の本税』

2. 算入されません。 『課税文書に印紙を貼付しなかったことにより納付した過怠税』

3. 算入されます。 『減価償却費のうち、償却限度額に達するまでの金額』

4. 算入されません。 『業務中の従業員による駐車違反に対して課せられた交通反則金』

問題 38 消費税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。』

2. 不適切です。 『簡易課税制度の適用を受けた事業者は、課税売上高に』事業区分に応じて『定められたみなし仕入率を乗じて仕入に係る消費税額を計算』します。

3. 適切です。 『その課税期間に係る課税売上高が5億円以下の事業者で、課税売上割合が95%以上の場合の消費税の納付税額は、原則として、課税売上に係る消費税額から課税仕入に係る消費税額を控除した残額である。』

4. 適切です。 『個人の課税事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月31日までに納税地の所轄税務署長へ提出しなければならない。』

問題 39 会社・役員間の税務に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『会社が役員に対して退職給与を支給した場合には、不相当に高額な部分の金額など一定のものを除き損金の額に算入される。』

2. 適切です。 『役員が会社に対して無利息で金銭の貸付けを行った場合、役員については原則として所得税は課されない。』

3. 適切です。 『役員が個人で所有する土地を会社に譲渡した場合に、その譲渡対価が適正な時価の2分の1未満であったときは、適正な時価相当額で譲渡したものとされる。』

4. 不適切です。 『会社が所有する社宅に役員が無償で居住している場合』、賃貸料相当額が、給与として課税されます。

問題 40 金融商品取引法上の財務諸表、会社法上の計算書類および法人税法上の法人税申告書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『企業の一会計期間における経営成績を示す決算書であり、企業の経営成績について収益と費用とを対比して、その差額として利益を示す財務諸表の一つである。』は、損益計算書です。

2. 適切です。 『キャッシュ・フロー計算書は、キャッシュ(現金および現金同等物)を、営業活動、投資活動、財務活動の3つに区分してその収支を計算し、一会計期間におけるキャッシュの増減を示す財務諸表の一つである。』

3. 適切です。 『株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部の一会計期間における変動額のうち、主として、株主に帰属する部分である株主資本の各項目の変動事由を報告するために作成される計算書類の一つである。』

4. 適切です。 『法人税申告書別表四は、損益計算書の当期利益の額または当期欠損の額に法人税法上の加算または減算を行い、所得金額または欠損金額を算出する明細書である。』

2016年9月11日実施の2級FP技能士試験学科試験問題31~問題40(タックスプランニング)について公開しました。

問題1~問題10 (ライフプランニングと資金計画)

問題11~問題20 (リスク管理)

問題21~問題30 (金融資産運用)

問題31~問題40 (タックスプランニング)

問題41~問題50 (不動産)

問題51~問題60 (相続・事業承継)

ファイナンシャル・プランニング
債券利回り計算(単利)

最終利回り計算(単利) : 債券を購入時点から、最終償還日まで保有していた場合に得られる収益の利回りを単利にて計算します。

所有期間利回り計算(単利) : 債券の購入時点から、最終償還日前の売却時点までの所有期間に得られる収益の利回りを単利にて計算します。

ファイナンシャル・プランニング
6つの係数

終価係数 : 元本を一定期間一定利率で複利運用したとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

現価係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

年金終価係数 : 一定期間一定利率で毎年一定金額を複利運用で 積み立て たとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

年金現価係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

減債基金係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、一定利率で一定金額を複利運用で 積み立て るとき、毎年いくら ずつ積み立てればよいかを計算するときに利用します。

資本回収係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、毎年いくら ずつ受け取りができるかを計算するときに利用します。

積み立て&取り崩しモデルプラン

積立金額→年金額の計算 : 年金終価係数、終価係数、資本回収係数を利用して、複利運用で積み立てた資金から、将来取り崩すことのできる年金額を計算します。

年金額→積立金額の計算 : 年金現価係数、現価係数、減債基金係数を利用して、複利運用で将来の年金プランに必要な資金の積立金額を計算します。