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2級FP技能士試験の学科試験解答速報 2016年1月24日実施 問題1~問題10(ライフプランニングと資金計画)

2016年1月24日に実施されました2級FP技能士試験の学科試験問題の解答速報からポイントとなる事項を学習します。ここから、さらに詳細な内容であったり、関連する事項などについて、学習のきっかけとなればと考えます。

なお、試験問題の全文と模範解答は、 一般社団法人 金融財政事情研究会 http://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/list/fp/test http://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/list/fp/answer 日本FP協会 http://www.jafp.or.jp/exam/mohan/ をご覧ください。

また、試験問題と解答については,特に指示がない限り、2015年10月1日現在施行の法令等に基づいています。

問題1~問題10(ライフプランニングと資金計画)について、模範解答と照合の上、公開しています。

問題 1 ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、各種法令で定める業務規制(いわゆる業務独占規定)に照らし、最も適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナー』は、有償・無償に関わらず税務代理行為、税務書類作成、税務相談を行うことはできません。『顧客から提供された租税に関する情報を基に、当該顧客の確定申告書作成に関し、納付すべき税額計算の相談』に応じることはできません。

2. 不適切です。 『社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナー』は、公的年金に関する具体的な手続きを行うことはできません。『顧客からの依頼に応じ、有償で老齢基礎年金の請求書の作成および申請手続きを代行』することはできません。

3. 適切です。 『弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、顧客の公正証書遺言作成時に証人の1人として立ち会い、顧客から適正な報酬を受け取った。』

4. 不適切です。 『宅地建物取引業者ではないファイナンシャル・プランナー』は、業務として、宅地建物の売買・交換、売買・交換・賃貸の代理、媒介(仲介)を行うことはできません。『業として、顧客の代理人という立場で顧客の宅地または建物を売買』することはできません。

問題 2 ライフプランニングにおける一般的なアドバイスに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『住宅ローンを利用する場合には、金利水準や収支見通しなどについて十分な検討が必要であり、長期的なキャッシュフロー表を作成することが望ましい。』

2. 適切です。 『住宅ローンの返済と教育資金の負担が重なり支出が増大する場合には、生命保険の見直しや奨学金・教育ローンの活用など多岐にわたって収支を検討することが望ましい。』

3. 適切です。 『給与所得者の定年退職後の生活設計では、受給できる年金や退職金の額などを把握することが望ましい。』

4. 不適切です。 『60歳代以降の人』は、『一般的には勤労所得等収入を増やすことは容易ではないため』、リスクの高い『積極的な資産運用で生活資金を確保すること』は望ましくありません。

問題 3 労働者災害補償保険の給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『労働者が業務上の負傷または疾病の療養により労働することができないために賃金を受けられない場合』、賃金を受けない日の第4日目から1日につき給付基礎日額の60%の『休業補償給付』が支給されます。

2. 適切です。 『労働者が業務上の負傷または疾病により、労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。』

3. 適切です。 『労働者の業務上の負傷または疾病が治癒し、身体等に一定の障害が残った場合に、その障害の程度が労働者災害補償保険法で規定する障害等級に該当するときは、障害補償給付が支給される。』

4. 適切です。 『労働者が業務上の災害により死亡したときに支払われる遺族補償年金の年金額は、受給権者本人および受給権者と生計を同じくしている受給資格者の人数により異なる。』

問題 4 国民年金の被保険者に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『日本国籍を有し、日本国内に住所を有しないAさん(45歳は、国民年金の第2号被保険者または第3号被保険者に該当しない』場合、国民年金の第1号被保険者での加入は任意となります。

2. 不適切です。 『国民年金の第2号被保険者であった夫が死亡したために遺族基礎年金の受給権者となったBさん(55歳)』は、一定期間内に第1号被保険者への種別変更をしなければなりません。

3. 不適切です。 『国民年金の第1号被保険者である夫に扶養されているCさん(35歳)は、国民年金の第3号被保険者に該当』しません。

4. 適切です。 『国民年金の第2号被保険者である父に扶養されている大学生のDさん(20歳)は、Dさん本人の所得金額が一定額以下であれば、父の所得金額の多寡にかかわらず、学生納付特例制度の対象者となることができる。』

問題 5 厚生年金保険の老齢給付に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

※記述の内容は試験問題をご覧ください。

(ア) 特別支給の老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が 1年 以上あることなどが必要です。

(イ) 老齢厚生年金に加給年金額が加算されるためには、老齢厚生年金の受給権者本人の厚生年金保険の被保険者期間が原則として 20年 以上あることなどが必要です。

(ウ) 老齢厚生年金の繰下げ支給の増額率は、65歳以降繰り下げた月数(最大60ヵ月)に 0.7% を乗じて得た率(最大42%)となります。

問題 6 遺族厚生年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問において、「被保険者であった者」および「被保険者等」は保険料納付要件を満たしているものとする。

1. 適切です。 『厚生年金保険の被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により当該初診日から起算して5年を経過する日前に死亡した場合は、その者の遺族で一定の要件を満たす者に遺族厚生年金が支給される。』

2. 不適切です。 『遺族厚生年金を受けることができる父母には、厚生年金保険の被保険者等の死亡の当時、その者によって生計を維持されていたその者の配偶者の父母』は含まれません。

3. 適切です。 『厚生年金保険の被保険者等の死亡の当時胎児であった子(婚外子は考慮しない)が出生した場合、将来に向かって、その子は、被保険者等の死亡の当時その者によって生計を維持されていた子とみなされ、遺族厚生年金を受けることができる遺族となる。』

4. 適切です。 『遺族厚生年金の額(中高齢寡婦加算額および経過的寡婦加算額を除く)は、原則として、死亡した者の厚生年金保険の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の4分の3相当額である。』

問題 7 確定拠出年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『企業年金がない企業の従業員である個人型年金加入者(第2号加入者)は、その者に支払われる給与からの天引きにより事業主経由で掛金を納付することができる。』

2. 適切です。 『企業型年金の加入者が退職して国民年金の第3号被保険者となった場合、その者は、申出により、企業型年金の個人別管理資産を国民年金基金連合会に移換し、個人型年金の運用指図者となることができる。』

3. 不適切です。 『企業型年金のいわゆるマッチング拠出において、加入者自らが拠出できる掛金の額』は、当該加入者に係る事業主掛金と同額以下、かつ、事業主掛金と合算で拠出限度額までです。

4. 適切です。 『老齢給付金を60歳から受給するためには、60歳時点で確定拠出年金の通算加入者等期間が10年以上なければならない。』

問題 8 国民年金基金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 不適切です。 『国民年金基金に加入することができる者は、国民年金の第1号被保険者』で、国民年金の第2号被保険者と第3号被保険者は加入できません。

2. 適切です。 『国民年金基金の加入は口数制で、年齢が50歳0月以下の場合、1口目は2種類の終身年金の中から選択し、2口目以降は、2種類の終身年金に5種類の確定年金を加えた計7種類の中から選択することができる。』

3. 適切です。 『国民年金基金の掛金は、加入者が確定拠出年金の個人型年金に加入していた場合、その掛金と合算して月額6万8,000円が上限である。』

4. 適切です。 『国民年金基金の加入者が国民年金の保険料を納付しなかった場合、その未納期間に係る国民年金基金の加入期間は、国民年金基金の年金給付の対象とされない。』

問題 9 教育ローンおよび奨学金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『日本政策金融公庫の教育一般貸付を利用するためには、保護者の世帯年収(所得)が申込人の世帯で扶養している子どもの人数に応じて定められている金額以内であることが要件とされている。』

2. 不適切です。 『日本政策金融公庫の教育一般貸付の資金使途は、入学金や授業料などの学校納付金』や、自宅外から通学する学生の住居にかかる費用のほか、受験料や受験のための交通費・宿泊費など認められています。

3. 適切です。 『日本政策金融公庫の教育一般貸付の申込人は、学生の保護者であるが、所定の要件を満たす学生本人も申込人となることができる。』

4. 適切です。 『独立行政法人日本学生支援機構の奨学金制度のうち、無利息で貸与を受けられる第一種奨学金は、特に優れた者であって経済的理由により著しく修学に困難があるものと認定された者に貸与される。』

問題 10 クレジットカードに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. 適切です。 『リボルビング払いの手数料の支払方式には、月々の一定の支払額の中に手数料を含めて請求される「ウィズイン方式」と、月々の一定の元金支払額に手数料を上乗せして請求される「ウィズアウト方式」とがある。』

2. 適切です。 『割賦販売法の規定によれば、クレジット会社は、利用者とクレジット契約を行う際、その利用者の年収、生活維持費、クレジット債務などから算定される支払可能見込額を調査することが原則として義務付けられている。』

3. 不適切です。 『クレジットカードを使用したキャッシング(無担保借入)は、貸金業法上、総量規制の対象となり、キャッシング利用可能額の合計は、原則として、その他の無担保借入残高(他社も含む)と合算して年収額』の3分の1までとなっています。

4. 適切です。 『クレジットカードのショッピングの利用可能枠を換金する目的で利用する「ショッピング枠現金化」は、クレジットカード会員規約に規定されている禁止行為に該当する。』

2016年 2月 1日11時00分

2016年1月24日実施の2級FP技能士試験学科試験問題1~10(ライフプランニングと資金計画)について公開しました。

問題1~問題10 (ライフプランニングと資金計画)

問題11~問題20 (リスク管理)

問題21~問題30 (金融資産運用)

問題31~問題40 (タックスプランニング)

問題41~問題50 (不動産)

問題51~問題60 (相続・事業承継)

ファイナンシャル・プランニング
債券利回り計算(単利)

最終利回り計算(単利) : 債券を購入時点から、最終償還日まで保有していた場合に得られる収益の利回りを単利にて計算します。

所有期間利回り計算(単利) : 債券の購入時点から、最終償還日前の売却時点までの所有期間に得られる収益の利回りを単利にて計算します。

ファイナンシャル・プランニング
6つの係数

終価係数 : 元本を一定期間一定利率で複利運用したとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

現価係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

年金終価係数 : 一定期間一定利率で毎年一定金額を複利運用で 積み立て たとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

年金現価係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

減債基金係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、一定利率で一定金額を複利運用で 積み立て るとき、毎年いくら ずつ積み立てればよいかを計算するときに利用します。

資本回収係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、毎年いくら ずつ受け取りができるかを計算するときに利用します。

積み立て&取り崩しモデルプラン

積立金額→年金額の計算 : 年金終価係数、終価係数、資本回収係数を利用して、複利運用で積み立てた資金から、将来取り崩すことのできる年金額を計算します。

年金額→積立金額の計算 : 年金現価係数、現価係数、減債基金係数を利用して、複利運用で将来の年金プランに必要な資金の積立金額を計算します。