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保険の基本的な仕組みと種類(生命保険、損害保険、第三分野)を概略的に理解することが重要です。特に、生命保険と損害保険の税金関係(保険料控除、保険金課税)はよく出題されますので、契約者・被保険者・受取人の関係と税金の紐づけを一般的な知識として身につけましょう。各種保険商品の特徴を把握し、リスクマネジメントにおける保険の役割を理解しましょう。
個人や企業が直面する様々なリスク(病気、事故、災害、死亡など)を特定し、そのリスクを回避・軽減・移転・保有するプロセス。
代表的な対応策として、回避(リスクの原因となる行動をしない)、軽減(安全対策の実施)、移転(保険の活用)、保有(損害を自ら負担する)の4つがある。ライフプランや事業継続計画(BCP)にも密接に関係する。
リスクマネジメントの手法の一つとして、発生頻度が低く損害額が大きいリスクに対し、保険に加入することで経済的損失を補填すること。
保険によりリスクを第三者(保険会社)に移転することが可能であり、個人の生活安定や企業の経営安定に寄与する。
引受: 保険会社が保険契約を引き受けること。
募集: 保険募集人(営業職員、代理店、銀行など)が保険契約を勧誘すること。
保険会社が破綻した場合に、契約者を保護するための制度(例:生命保険契約者保護機構、損害保険契約者保護機構)。
生命保険については、責任準備金の90%を限度に補償される(一定条件のもとで100%保証もあり)。保護の対象と補償の範囲は保険種類ごとに異なる。
公的保険(社会保険)と民間保険から構成される。
公的保険には、健康保険、介護保険、雇用保険、労災保険、国民年金、厚生年金などがあり、すべての国民が何らかの形で加入している。民間保険は、公的保険を補完する役割を持ち、保障内容を任意に設計できる。
共済: 特定の団体(例:農協、生協、全労済)の組合員を対象とした互助的な保険制度。営利を目的とせず、保険料(掛金)も一般に割安で、保障内容は団体によって異なる。
少額短期保険: 保険金額が少額で保険期間が短い保険。専業の少額短期保険業者が提供し、引受制限が緩やかで契約しやすいが、保障範囲は限定される。
人の生死に関するリスクを保障する保険。
所得補償や相続対策、老後資金準備など、多様な目的で活用される。
仕組み: 加入者が保険料を払い込み、死亡や高度障害、満期時などに保険金や給付金が支払われる。
保険料: 保険会社がリスクに応じ、予定死亡率、予定利率、予定事業費率に基づいて算出する。予定死亡率は年齢別の死亡確率、予定利率は運用利回り、予定事業費率は経費の基準。
剰余金・配当金: 予定と実績の差によって生じた利益の一部を契約者に還元するもの。利差配当、死差配当、費差配当などがある。
約款: 保険契約の内容や条件を定めた書類。
個人向け生命保険: 定期保険、終身保険、養老保険、変額保険、個人年金保険など。変額保険は運用実績によって保険金が変動する。
法人向け生命保険: 経営者や役員の死亡保障、退職金準備、事業保障などに活用される保険。
特約: 主契約に付加して保障内容を充実させるもの(例:災害割増特約、特定疾病特約)。追加・削除が可能。
団体保険: 企業や団体が契約者となり、従業員や構成員を被保険者とする保険。
財形制度: 勤労者の財産形成を支援する制度(財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄)。一定条件で利子が非課税となる。
保険料: 一般的に、生命保険料控除の対象となる。
保険金・給付金: 契約形態(契約者、被保険者、受取人)により、所得税、相続税、贈与税のいずれかの課税対象となる。
解約返戻金: 解約時に払い込んだ保険料の一部が返還されるお金。所得税(一時所得)の対象となる場合がある。
法人における生命保険の経理処理: 保険の種類によって、保険料が損金算入できるか否か、また損金算入の割合が異なる。
物件や賠償責任に関する損害を保障する保険。
実損填補を原則とし、過大な補償は行われない。自動車保険や火災保険の加入率は高く、個人にも広く利用されている。
仕組み: 事故による損害額が支払われる保険。
保険契約・損害賠償と法律知識: 保険契約の成立要件、保険会社の免責事由、損害賠償責任の範囲など。
火災保険: 火災、落雷、破裂・爆発、風災、ひょう災、雪災などによる損害を補償する保険。
地震保険: 地震、噴火またはこれらによる津波を原因とする火災、損壊、埋没、流失による損害を補償する保険。火災保険とセットで加入する。保険金額は火災保険の30%〜50%が上限で、政府が再保険制度を通じて補償を支援。
自動車保険: 自動車事故による損害(対人賠償、対物賠償、人身傷害、搭乗者傷害、車両保険など)を補償する保険。
傷害保険: 急激かつ偶然な外来の事故による傷害を補償する保険。
費用・利益保険: 事故により発生する費用や失われた利益を補償する保険。例:家財の臨時費用保険、企業の休業補償保険など。
賠償責任保険: 他人に損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合に損害賠償金を補償する保険。
積立型損害保険: 保険料に積立部分が含まれており、満期時に満期返戻金が支払われる損害保険。
保険料: 火災保険料控除は廃止された(2006年)。
保険金: 原則として非課税だが、事業用資産にかかる保険金や、損害賠償金の一部として受け取る場合は課税対象となることがある。
医療保険、がん保険、介護保険など、生命保険と損害保険の中間に位置する保険。
入院・手術給付金などを通じて、医療費の自己負担分をカバーする。健康保険の高額療養費制度と併用することで実質的な自己負担を抑えることができる。
病気や怪我で入院・手術をした際に給付金が支払われる保険。
定額型・実費型があり、先進医療特約や女性疾病特約なども選べる。入院日額・手術の種類によって支給額が異なる。
死亡だけでなく、特定の病気(がん、脳卒中など)や介護状態になった場合に保険金が支払われる保険。
リビング・ニーズ特約などもこれに含まれ、余命6か月以内と診断された場合に保険金を生前に受け取れる。
がんと診断された場合や、がんによる治療を受けた場合に給付金が支払われる保険。
入院・通院・抗がん剤治療・先進医療・再発保障など、がん治療の進展に応じた補償内容が設けられている。
個人や家庭の生活、事業活動において、生命保険や損害保険を活用してリスクをカバーすること。
保険は「リスク移転」の代表的手段であり、適切な保険の選択と見直しが重要となる。無保険状態や過剰保険の回避も、効果的なリスク管理に含まれる。