iseeit.jp 情報通信技術

『情報通信技術』に関するスキルのほかに、『情報セキュリティ』に関するスキルも重点テーマです。また、特に今後の『高速モバイル通信』と『インターネット』に注目していきます。

メトリック(Metric)

最初に、ルーティングプロトコルの分類について復習してみます。

タイプ ルーティングプロトコル名 策定団体・企業
IGP RIP IETF
OSPF IETF
IGRP Cisco Systems
EIGRP Cisco Systems
IS-IS ISO
EGP EGP IETF
BGP IETF

IGP(Interior Gateway Protocol)は、AS(Autonomous System:自律システム)の内部で使用されるルーティングプロトコルです。自律システムとは、サービスプロバイダのように1つの組織などで管理されているネットワークシステム(ネットワークの集合体)のことです。

EGP(Exterior Gateway Protocol)は、AS間で経路情報を交換するために使用されるルーティングプロトコルです。EGPは、BGPに取って代わられるようになり、現在ではほとんど使用されていません。

次に、IGP について、アルゴリズムによる分類をみてみます。

ルーティングプロトコル名 アルゴリズム
RIP ディスタンスベクタ型
IGRP
OSPF リンクステート型
IS-IS
EIGRP ハイブリッド型

ディスタンスベクタ(Distance-Vector:距離ベクトル)型のルーティングプロトコルは、メトリック(Metric)で経路を判定する方式です。メトリックは、経路選択に使用する判断基準という事になります。

RIP では、ホップカウント(ホップ数、目的のネットワークまでに経由するルータの数)をメトリックとしています。なお、最大ホップ数が15に制限されており、16以上は到達不能と判断します。

IGRP では、複数のメトリックを使用します(複合メトリック:Composite Metric)。複合メトリックの構成要素は、帯域幅・遅延・信頼性・負荷・MTU の5つです。なお、デフォルトでは帯域幅と遅延の2つを使用しています。

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 (2011.08.28 21:00)