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ファイナンシャル・プランニング技能検定

B

リスク管理

FP2級学科試験主要用語集2026

3級の「保険の仕組みを知る」から、「顧客のリスク状況に応じた保険設計ができる」実践レベルへとステップアップする科目です。

リスクマネジメントから保険制度全般まで3級と同じ項目をカバーしますが、知識水準は「概略」から「一般的な知識」へ引き上げられます。特に生命保険・損害保険の税務と法人経理処理は2級でも重点項目であり、より詳細な理解が必要です。

生命保険では、法人が契約する逓増定期保険・長期平準定期保険・養老保険(ハーフタックスプラン)などの保険料経理処理(資産計上・損金算入の区分)が重要テーマです。損害保険では個人・法人の保険料・保険金・満期返戻金それぞれの課税関係と経理処理を場合分けして正確に判断できることが求められます。

科目Bの大きな特徴は「リスク管理と保険」(テーマ6)の比重の高さです。家庭生活のリスク管理(死亡保障・医療保障・老後準備・賠償責任の保険設計)と事業活動のリスク管理(役員・従業員の保障設計、建物・設備・賠償責任の保険設計)について、ライフステージや顧客属性別に最適な保険の組み合わせを提案できる力が問われます。

2級では、保険知識を「顧客提案の道具」として使う視点が全体を通じて問われます。税務・経理処理の正確な知識と、リスク状況に応じた保険設計の判断力を両立させることが合格の鍵です。

1. リスクマネジメント

リスクマネジメントの概念

リスクマネジメントとは、個人や企業が直面する様々なリスク(損失をもたらす可能性のある不確実な事象)を体系的に識別・評価し、適切な対策を講じることで損失の最小化・目標達成を図るプロセスです。

  • リスクの分類

    • 純粋リスク:損失のみが生じる可能性があるリスク(損失か現状維持のどちらか)。火災・死亡・事故等。保険によって管理するリスクの主対象。

    • 投機的リスク:利益または損失の両方が生じる可能性があるリスク。株式投資・事業経営等。保険の対象外が原則。

  • リスクマネジメントのプロセス

    • ①リスクの識別(洗い出し):直面する可能性のあるリスクをすべて列挙します。

    • ②リスクの評価(分析):各リスクの発生頻度(確率)と損害の大きさ(重大性)を評価します。

    • ③リスク対策の選択・実施:評価結果に基づき適切な対策(回避・軽減・移転・保有)を選択・実施します。

    • ④モニタリング・見直し:対策の効果を継続的に評価し、状況変化に合わせて見直します。

リスクマネジメントの手法

リスクへの対処方法はリスクの発生頻度損害の大きさの2軸で選択するのが基本的なアプローチです。

  • 4つの基本手法

    • ①回避(アボイダンス):リスクの原因となる活動自体をやめることでリスクをゼロにする手法。例:危険な趣味(スカイダイビング等)をやめる・危険な地域への出張をとりやめる。メリットが享受できないデメリットがある。

    • ②軽減(コントロール):損失の発生頻度や規模を減らす予防措置・損失後の影響を小さくする対策。例:安全装置の設置・防火設備の導入・定期健康診断の受診・分散投資。

    • ③移転(トランスファー):リスクを第三者(保険会社等)に転嫁する手法。例:生命保険・損害保険への加入・契約上の免責条項設定。発生頻度が低く損害が大きいリスクに最も有効。

    • ④保有(リテンション):リスクによる損失を自分(自社)で負担する手法。例:自動車保険の免責金額の設定・自家保険(社内に準備金を積み立てる)。発生頻度が高く損害が小さいリスクは自ら負担する方が効率的な場合がある。

  • リスクの発生頻度・損害の大きさによる対策の選択

    発生頻度:低い/損害の大きさ:大きい → 移転(保険活用)が最適。
    発生頻度:低い/損害の大きさ:小さい → 保有(自己負担)でよい。
    発生頻度:高い/損害の大きさ:大きい → 回避が最善。
    発生頻度:高い/損害の大きさ:小さい → 保有または軽減が現実的。

FP試験ポイント:「移転(保険)は発生頻度が低く損害が大きいリスクに最適」「回避・軽減・移転・保有の4手法の使い分け」は必須の知識です。

個人をとりまく主なリスクとその管理

個人・家庭が直面するリスクとその対応策です。ライフステージに応じたリスクの変化を把握することがFPとしての重要な視点です。

  • 主なリスクの種類と保険による管理

    • 死亡リスク:世帯主が死亡した場合の家族の生活費・教育費の喪失。→ 生命保険(定期保険・収入保障保険・終身保険)で管理。

    • 長生きリスク(長寿リスク):想定以上に長生きして老後資金が不足するリスク。→ 個人年金保険・終身年金・iDeCo・NISAで管理。

    • 疾病・傷害リスク:病気・けがによる医療費負担や就業不能による収入喪失。→ 医療保険・がん保険・就業不能保険で管理。

    • 財産リスク:住宅・家財・自動車の損壊・盗難等。→ 火災保険・地震保険・自動車保険で管理。

    • 賠償責任リスク:日常生活での事故等により第三者に損害を与える。→ 個人賠償責任保険・自動車保険(対人・対物)で管理。

    • 介護リスク:要介護状態になった場合の費用負担。→ 公的介護保険+民間介護保険・貯蓄で管理。

  • ライフステージとリスクの変化

    若年期・子育て期:死亡リスクへの備え(遺族の生活保障)が最も重要。
    中年期:疾病リスク・介護リスクが増加。
    老後:長生きリスク・医療・介護リスクが中心となり、死亡保障への需要は低下。

企業をとりまく主なリスクとその管理

企業が事業活動を行う上で直面する主なリスクと、保険・その他の手段による管理方法です。

  • 主な企業リスクと管理手段

    • 経営者・役員の死亡リスク:経営者の急死による事業の継続困難・借入金の返済不能等。→ 法人向け生命保険(逓増定期保険・終身保険等)で管理。

    • 財物損壊リスク:工場・建物・設備等の火災・水害・自然災害による損壊。→ 企業向け火災保険・動産総合保険で管理。

    • 賠償責任リスク:製品の欠陥・業務上の事故により第三者に損害を与える。→ PL保険(生産物賠償責任保険)・施設所有管理者賠償責任保険・使用者賠償責任保険等で管理。

    • 休業リスク:事故・災害等により事業が休止した場合の利益損失。→ 企業費用・利益保険(店舗休業保険等)で管理。

    • 従業員リスク:業務中の事故・疾病等による従業員の傷害・死亡。→ 労災保険(強制加入)+団体定期保険・傷害保険の上乗せで管理。

  • BCP(事業継続計画)とリスクマネジメント

    BCP(Business Continuity Plan)とは、大規模な災害・事故等が発生しても事業を継続・早期復旧させるための計画。保険はBCPの財務的側面(損失補填)を支える手段のひとつです。

リスクマネジメントにおける生命保険・損害保険の活用

保険はリスクマネジメントの「移転」手法の代表例です。リスクの種類に応じて生命保険と損害保険を適切に組み合わせることが重要です。

  • 生命保険が有効なリスク

    人(生死・障害・老後)に関するリスクに対応。予め決められた保険金額が支払われる定額給付型が原則。
    主な活用:死亡リスク(遺族の生活保障)・老後リスク(個人年金)・医療リスク(医療保険・がん保険)・介護リスク(介護保険)。

  • 損害保険が有効なリスク

    財物や賠償責任に関するリスクに対応。実際の損害額を補填する実損填補型が原則。
    主な活用:財物リスク(火災保険・地震保険・自動車保険)・賠償責任リスク(各種賠償責任保険)。

  • 第三分野保険の活用

    生命保険と損害保険の中間的なリスク(医療・介護・傷害等)に対応。生命保険会社・損害保険会社の双方から選択可能。

  • 保険活用時の留意点

    • 必要保障額の確認:過剰な保険への加入(保険料の無駄)を避け、本当に必要な保障を見極める。

    • 保険と他の手段の組み合わせ:緊急予備資金(保有)・保険(移転)・節税・資産運用(軽減)等を組み合わせた総合的な管理が重要。

FP試験ポイント:「生命保険は定額給付・損害保険は実損填補(原則)」「リスクの大きさ×発生頻度で最適な対策を選ぶ(移転=保険は発生頻度が低く損害が大きいリスクに最適)」の整理が重要です。

2. 保険制度全般

社会保険制度と民間保険

日本の保険制度は、国が運営する公的保険(社会保険)と、保険会社が提供する民間保険(私的保険)の二本立てで構成されています。民間保険は公的保険を補完する役割を担います。

  • 公的保険(社会保険)の特徴

    • 強制加入:一定の要件を満たせば加入が義務付けられる。

    • 相互扶助・所得再分配機能:保険料が一定の負担能力(所得)に基づいて設定され、給付は必要度に応じる。

    • 主な種類:医療保険・年金保険・介護保険・雇用保険・労災保険の5種類(A科目参照)。

  • 民間保険(私的保険)の特徴

    • 任意加入:加入するかどうかは本人の意思による。

    • 給付反対給付均等の原則:リスクの大きさ・保険金額に応じた保険料が設定される(公的保険より個人のリスクを精緻に反映)。

    • 種類:生命保険・損害保険・第三分野の保険に大別。

  • 民間保険の法律

    生命保険は保険業法・保険法の適用を受け、損害保険も同様です。生命保険会社は損害保険業を兼営できない(兼業禁止原則)。ただし第三分野の保険は双方が販売できます。

保険会社の引受及び募集形態

保険会社が保険契約を引き受ける仕組みと、募集(勧誘・販売)を行う者の種類についてです。

  • 再保険(リインシュランス)

    保険会社がリスク分散のため引き受けたリスクの一部または全部を他の保険会社(再保険会社)に転嫁する仕組みです。巨大災害・高額リスクに対応するための手段です。

  • 保険募集の主な形態

    • 保険会社の役職員(営業職員):保険会社の代理として契約の取次ぎ・勧誘を行う。

    • 保険代理店:保険会社から委託を受けて募集する独立した事業者。代理店型(契約者との契約代理権を持つ)と媒介型(取次ぎのみ・契約代理権なし)がある。

    • 保険仲立人(ブローカー):特定の保険会社に属さず、顧客の利益のために複数の保険会社から最適な保険を選ぶ独立した仲介者。保険会社ではなく顧客から手数料を受け取る場合もある。

    • 乗合代理店(独立系FP):複数の保険会社の商品を取り扱う代理店。比較推奨販売規制あり(2016年〜)。

  • 銀行等による保険販売(銀行窓販)

    銀行・証券会社等の金融機関が保険商品の販売を行う形態(2007年に全面解禁)。住宅ローン・預金との抱き合わせ販売等の不適切な販売行為規制があります(貸付先への一定商品の販売制限等)。

契約者保護に関する制度及び規制

保険会社が経営破綻した場合などに、契約者・被保険者を保護するための制度が整備されています。

  • 生命保険契約者保護機構

    生命保険会社が破綻した場合に契約者を保護する機構。
    補償内容:破綻時の責任準備金の90%までを補償(高予定利率の保険は補償が下がる場合あり)。
    対象:国内で事業を行う生命保険会社すべてが加入義務あり(共済は対象外)。

  • 損害保険契約者保護機構

    損害保険会社が破綻した場合に契約者を保護する機構。
    補償割合(保険金支払い):自動車損害賠償責任保険(自賠責)・自動車保険・地震保険は100%。その他の保険は80%(破綻後3か月以内のものは100%)。

  • ソルベンシー・マージン比率

    保険会社の支払い能力(健全性)を示す指標。通常の予測を超える大災害等のリスクに対して支払いができる余力を示します。200%以上が健全とされ、200%未満になると金融庁の早期是正措置の対象となります。

FP試験ポイント:「生命保険の保護機構は責任準備金の90%補償」「損害保険は自賠責・地震保険は100%・その他は80%」「ソルベンシー・マージン比率200%以上が健全」は頻出です。

共済・少額短期保険

保険会社以外が提供する保険類似の制度です。民間保険と異なる点を正確に把握することが重要です。

  • 共済

    特定の団体(農協・生協・労働組合等)の組合員を対象とした互助的な保険制度。根拠法が保険業法ではない(農業協同組合法・消費生活協同組合法等)ため、保険業法上の規制は受けません。
    主な共済:JA共済(農協)・こくみん共済coop(全労済)・コープ共済(生協)・都道府県民共済など。
    契約者保護機構の対象外(破綻時の保護制度が異なる)。

  • 少額短期保険(ミニ保険)

    保険金額が少額・保険期間が短い保険を専門に取り扱う保険会社(少額短期保険業者)が提供する保険。保険業法の適用を受けます(登録制)。
    保険金額の上限:生命保険300万円以下・損害保険1,000万円以下など(区分ごとに上限あり)。
    保険期間:生命・医療保険は1年以内・損害保険は2年以内。
    契約者保護機構の対象外

  • 共済と少額短期保険の比較

    • 共済:組合員のみ加入可・保険業法適用外・生命保険料控除の対象(一定要件)あり。

    • 少額短期保険:誰でも加入可・保険業法適用(登録制)・保険料控除の対象外(地震保険料控除は対象)。

FP試験ポイント:「共済は契約者保護機構の対象外」「少額短期保険は保険業法適用・保護機構対象外・保険料控除なし(地震保険を除く)」は頻出です。

保険マーケットの最近の動向

少子高齢化・デジタル化・自然災害の多発等を背景に、保険マーケットが大きく変化しています。

  • インシュアテック(InsurTech)の進展

    テクノロジー(AI・IoT・ビッグデータ等)を活用した保険サービスの革新。健康増進型保険・テレマティクス自動車保険・チャット・スマホを通じた保険販売・デジタル保険証券の普及などが進んでいます。

  • 乗合代理店・比較サイトの普及

    複数の保険会社商品を比較・提案できる乗合代理店や保険比較ウェブサイトが普及。2016年以降、乗合代理店には比較推奨販売における適切な情報提供義務が課されています。

  • 自然災害多発と損害保険の見直し

    台風・豪雨・地震等の自然災害の多発により、損害保険の料率引き上げや火災保険の保険期間の短縮(2022年〜最長10年に変更)が実施されています。

  • 医療の進歩と保険商品の変化

    平均入院日数の短縮・外来・日帰り手術の増加を受けて、医療保険の保障内容(通院保障の充実・実損填補型医療保険等)が変化しています。先進医療・抗がん剤治療等への対応商品も拡充。

保険業法・保険法

保険に関連する二つの重要な法律です。保険業法は保険会社・募集人の規制を定め、保険法は保険契約の内容・権利義務を定めます。

  • 保険業法の主な規定

    • 保険会社の規制:内閣総理大臣の免許制。生命保険と損害保険の兼業禁止(第三分野は双方可)。

    • 保険募集規制:保険募集人(営業職員・代理店)の登録制。意向把握義務・情報提供義務・適合性の原則(顧客のニーズ・知識・経験に合った保険を販売)が課されています。

    • 禁止行為:不告知の教唆(告知義務違反をそそのかす行為)・不当な利益提供・虚偽の説明等は禁止。

    • クーリングオフ制度:申込日または約款・保険証券受領日から8日以内に書面等で申し出ることで無条件解除が可能。

  • 保険法の主な規定

    • 告知義務(自発的告知義務→質問応答義務):2010年施行の保険法により、告知義務は従来の自発的告知義務から、保険会社が質問した事項に答える質問応答義務に変更されました(被保険者の保護が強化)。

    • 保険金の支払時期の規定:保険会社は保険金請求後、原則として5営業日以内(損害保険は30日以内等)に支払義務があります。

    • モラルリスク対策:被保険者の同意なしに生命保険への加入・変更ができない(同意主義)。

FP試験ポイント:「保険業法では生損保の兼業禁止・募集人の意向把握義務・適合性の原則」「保険法では告知義務が質問応答義務に変更(2010年)」「クーリングオフは8日以内」は頻出です。

3. 生命保険(仕組み・商品・税金・経理処理)

生命保険の仕組みと機能

生命保険は人の生死を保険事故として保険金・給付金を支払う保険です。相互扶助の原則・大数の法則・収支相等の原則が基盤となっています。

  • 生命保険の基本原則

    • 大数の法則:多数の観察により個々のばらつきは小さくなり、一定の法則性が生じるという統計的原理。保険料計算の基礎。

    • 収支相等の原則:保険会社が受け取る保険料の総額と支払う保険金・費用の総額が等しくなるよう設計される原則。

    • 給付・反対給付均等の原則(公平の原則):リスクの大きさに応じた保険料を払う公平性の原則。

  • 契約関係者の三者

    • 契約者:保険料支払い義務・解約・変更等の権限を持つ。

    • 被保険者:生死等について保険がかけられている者。

    • 受取人:保険金・給付金を受け取る者(契約者・被保険者と同一の場合も別人の場合もある)。

生命保険料の仕組み

保険料は三つの予定基礎率で計算されます。2級では各率が保険料に与える影響の方向性と、保険料の内訳(純保険料・付加保険料)まで正確に把握する必要があります。

  • 三つの予定基礎率と保険料への影響

    • 予定死亡率↑→保険料↑(死亡率が高いほど保険金支払いリスクが増加)。

    • 予定利率↑→保険料↓(運用益が増えるため前払いの割引効果が増大)。

    • 予定事業費率↑→保険料↑(経費が増えるほど保険料に転嫁)。

  • 純保険料と付加保険料

    • 純保険料:将来の保険金支払いに充当する部分(予定死亡率・予定利率で算出)。

    • 付加保険料:保険会社の経費(予定事業費率)に充当する部分。

  • 自然保険料と平準保険料

    自然保険料:毎年の死亡リスクに応じた保険料(年齢とともに増加)。
    平準保険料:保険期間全体で保険料を平均化した定額の保険料。長期の生命保険では通常平準保険料が採用され、若年時に多く払い、その積立分(責任準備金)が老齢時の保険料不足を補います。

2級重要ポイント:「予定利率と保険料は逆相関(予定利率↑→保険料↓)」「平準保険料の仕組み(責任準備金の積立)」は計算問題のベースとなる知識です。

剰余金・配当金の仕組み

三つの予定基礎率と実績の差で生じた剰余金(利差益・死差益・費差益)の一部を契約者に配当として還元します。有配当保険は配当があり、無配当保険は配当なし(保険料割安)です。

  • 配当金の受取方法

    • 積立配当(蓄積方式):配当金を保険会社に積み立てる。最終的に一括で受け取る。

    • 相殺配当(充当方式):配当金を翌年以降の保険料に充当して保険料を減額。

    • 買増配当(増額方式):配当金を利用して保険金を増額する一時払いの追加保険を購入。

    • 現金配当:配当金を現金で受け取る。

契約手続・保険約款・生命保険契約の読取り

生命保険契約に関する重要規定です。2級では各規定の適用条件・期間・効果まで正確に把握する必要があります。

  • 告知義務

    契約者・被保険者は質問事項に対して正確に申告する義務(告知義務)があります。
    違反の効果:保険会社は契約を解除できます(解除できる期間:責任開始日から2年以内)。ただし保険会社が告知義務違反を知ってから1か月が経過した場合は解除不可。

  • クーリングオフ

    申込日または契約のしおり・約款受領日のいずれか遅い日から8日以内に書面で申し出ることで無条件に申込みを撤回できます。通信販売・保険期間1年以下の場合は対象外。

  • 失効・復活

    払込猶予期間経過後も払い込みがなければ失効。失効後3年以内に延滞保険料+利子を支払い、健康状態の告知(場合により診査)を経て復活できます。復活後は原則として元の契約と同じ保険料・保険金額に戻ります。

  • 契約の転換

    現在の契約の解約返戻金・配当積立金等を新しい契約の一部に充当して新契約を開始する制度(転換制度)。新規契約の扱いとなるため年齢・健康状態が審査されますが、同額の保険金なら保険料が増加する場合があります。転換前後の比較をしっかり行うことが重要です。

  • 保険料の払込方法

    月払・半年払・年払・一時払等があります。一般的に月払より年払の方が保険料総額が少なくなります(割引)。

個人向け生命保険商品(死亡保険)

死亡保険の主な種類です。2級では各商品の特性・活用場面・注意点まで把握する必要があります。

  • 定期保険

    一定期間の死亡保障(掛け捨て型)。解約返戻金はほぼなし(低解約返戻金型は極めて低い)。保険期間中の死亡のみ保険金支払い。

  • 終身保険

    一生涯の死亡保障・貯蓄性あり。低解約返戻金型終身保険は払込期間中の解約返戻金を抑えた代わりに保険料が割安(払込満了後は通常水準に増加)。

  • 養老保険

    死亡保険金と満期保険金が同額。貯蓄と保障が一体。法人では役員退職金準備に活用(ハーフタックスプラン等)。

  • 収入保障保険

    死亡時から満期まで毎月(年金形式)で保険金が支払われる。
    一括受取と年金受取が選択できるものもある。一括受取の場合:現価(一括受取額)<年金受取の総額(利息相当分だけ年金の方が多い)。

  • 変額保険

    特別勘定(株式・債券等)で運用。基本保険金額は保証(最低死亡保険金額)・解約返戻金は変動(元本割れあり)。
    変額保険終身型:保険期間は一生涯。変額保険有期型:一定期間の保険。

個人年金保険・医療保険・法人向け生命保険商品

個人年金・医療保険・法人向け保険の概要は3級版と同等です。2級では各商品の課税関係(税金のパートで詳述)と法人保険の経理処理(経理処理のパートで詳述)が重要です。

  • 個人年金保険の活用上の注意

    税制適格要件を満たす個人年金は「個人年金保険料控除」の対象。満たさない場合は「一般生命保険料控除」に振り分けられます。変額個人年金は税制適格要件を満たさないため、一般生命保険料控除の対象となります。

  • 医療保険の比較ポイント

    入院給付金の支払い対象日数(1入院限度日数・通算限度日数)・免責日数(入院開始からX日間は給付なし)・更新の有無を確認することが重要です。

特約の種類と内容

主契約に付加して保障を充実させる特約です。2級では主要特約の給付条件の詳細まで把握する必要があります。

  • 主な特約(3級版と同等)

    災害割増特約・傷害特約・疾病入院特約・特定疾病保障特約・保険料払込免除特則・リビング・ニーズ特約(余命6か月・非課税)。

  • 先進医療特約

    厚生労働大臣が認める先進医療(技術料部分)の費用を給付する特約。先進医療の種類は随時見直されるため、契約時点ではなく受診時点で認定されている先進医療が対象。

  • 特定疾病保障保険特約(三大疾病特約)

    ガン・急性心筋梗塞・脳卒中の三大疾病に対して一時金が支払われる(それぞれ診断・入院・後遺障害等の条件あり)。保険金支払い後、主契約の死亡保険金と同額のため死亡保障は消滅するものが多い点に注意。

団体保険・団体年金保険・財形制度

企業が契約者となる団体保険・団体年金と財形積立制度の概要です。

  • 団体定期保険(グループ保険)

    1年更新・企業が契約者・従業員が被保険者。個人加入より割安。保険金は遺族(受取人)に支払われます。

  • 団体信用生命保険(団信)

    住宅ローン返済中の死亡・高度障害時に残債が保険金で完済される。民間ローンは原則加入・フラット35は任意加入。

  • 財形年金・財形住宅の非課税枠

    合算元本550万円まで(保険型は385万円)の利子が非課税。

保険料と税金(生命保険料控除)

新制度:3区分(一般・介護医療・個人年金)それぞれ所得税上限4万円・住民税上限2.8万円、合計最大12万円(所得税)。旧制度:2区分(一般・個人年金)各5万円・合計10万円(所得税)。

  • 新旧制度の適用区分

    2012年1月1日以降に締結した契約は新制度、2011年12月31日以前に締結した契約は旧制度。同一年に新旧両制度の保険料がある場合は合算計算(上限12万円)。変額保険・外貨建て保険も生命保険料控除の対象です。

保険金・給付金と税金

三者(契約者・被保険者・受取人)の関係で課税区分が決まります。2級では具体的な計算問題まで対応できるよう把握が必要です。

  • 死亡保険金の課税区分

    • 契約者=被保険者≠受取人:相続税(みなし相続財産)。非課税枠500万円×法定相続人数。

    • 契約者=受取人≠被保険者:所得税(一時所得)。受取保険金-払込保険料-50万円特別控除)×1/2が課税対象。

    • 契約者≠被保険者≠受取人(三者異なる):贈与税。受取保険金が贈与とみなされる。

  • 満期保険金(生存保険金)

    契約者=受取人の場合:一時所得として所得税課税。
    契約者≠受取人の場合:受取人への贈与として贈与税課税。

  • 入院給付金・手術給付金等

    被保険者本人が受け取る場合:非課税。相続人が受け取る場合(被保険者死亡後に入院分を受け取る等):相続財産として相続税課税。

解約返戻金と税金

解約返戻金の課税区分は契約者と解約受取人の関係で決まります。2級では計算式まで把握が必要です。

  • 契約者=受取人の場合(一時所得)

    一時所得の計算:(解約返戻金+配当金)-払込保険料総額-50万円(特別控除)
    課税される金額=一時所得×1/2(総合課税)
    払込保険料総額が解約返戻金を上回る場合(元本割れ)は一時所得の金額がマイナスとなり課税なし。

  • 契約者≠受取人の場合(贈与税)

    解約返戻金相当額が契約者から受取人への贈与として贈与税が課されます。

生命保険契約の権利の評価

保険事故未発生の生命保険契約の権利は財産として評価されます。相続・贈与の場面で重要です。

  • 相続財産・贈与税の評価

    相続開始時(または贈与時)の解約返戻金相当額で評価します。被相続人が保険料を負担し、保険事故が未発生の契約が対象(F科目の財産評価と整合)。

個人年金保険と税金

税制適格要件(払込10年以上・60歳以降受取・受取10年以上・受取人が契約者または配偶者)を満たす個人年金は個人年金保険料控除の対象。受取時:年金受取は雑所得・一時金受取は一時所得(契約者=受取人の場合)。

  • 税制適格要件を満たさない場合

    個人年金保険料控除の対象外となり、一般生命保険料控除に振り分けられます(上限4万円)。変額個人年金保険はすべて一般生命保険料控除の対象となります。

法人における生命保険の経理処理

法人加入の生命保険料の損金算入ルールです。2020年の国税庁通達改正により、定期保険・第三分野保険の経理処理ルールが整備されました。

  • 定期保険(解約返戻金あり)の保険料の経理処理

    最高解約返戻率に応じて損金算入割合が決まります。
    ・最高解約返戻率50%以下:保険料全額を損金算入
    ・最高解約返戻率50%超70%以下:保険料の40%を資産計上・60%を損金算入
    ・最高解約返戻率70%超85%以下:保険料の60%を資産計上・40%を損金算入(前半期間)。
    ・最高解約返戻率85%超:ピーク時返戻率に応じた計算で大部分を資産計上。

  • 主な商品別の保険料処理まとめ

    • 定期保険(解約返戻金なし・掛け捨て):全額損金算入。

    • 終身保険(法人受取):全額資産計上(保険積立金)。

    • 養老保険(全額法人受取):全額資産計上。

    • 養老保険(ハーフタックスプラン):1/2損金算入・1/2資産計上。

    • 定期保険(逓増定期保険等・返戻率高):返戻率区分で損金割合が変わる(2020年改正)。

  • 保険金・解約返戻金受取時の処理

    法人が死亡保険金・解約返戻金を受け取った場合:
    受取額>資産計上額→差額を雑収入(益金)として計上。
    受取額<資産計上額→差額を雑損失(損金)として計上。
    死亡退職金・弔慰金の支払いがある場合は、受け取った保険金等を退職金等の支払原資として計上し、一定額の損金算入が可能。

2級重要ポイント:「最高解約返戻率による損金算入割合の区分(50%・70%・85%の3境界)」「ハーフタックスプランは1/2損金・1/2資産」「法人が保険金受取→益金計上・資産取崩し→差額が雑収入or雑損失」は頻出計算問題です。

4. 損害保険

損害保険の仕組みと機能

偶然の事故による損害を補填する保険です。実損填補の原則・利得禁止の原則・被保険利益が基本です。

  • 超過保険・一部保険・重複保険

    • 超過保険:保険金額>保険価額。超過部分は無効(実損以上は支払われない)。

    • 一部保険:保険金額<保険価額。損害額×(保険金額/保険価額)で按分払い(比例填補)。
      例:保険価額2,000万円・保険金額1,000万円(50%)の場合、損害額600万円なら→支払保険金=600万円×1,000/2,000=300万円

    • 重複保険:同一の被保険利益に複数の保険会社が保険をかけている状態。各保険会社は保険金額の割合に応じて分担して支払います(合計で実損額が限度)。

損害保険料の仕組み

損害保険料は純保険料(保険金支払い原資)と付加保険料(経費・利益)で構成されます。

  • ノンフリート等級制度(自動車保険)

    契約が9台以下の個人・法人向けの等級制度。1〜20等級で保険料の割増・割引が決まります。
    等級が上がる:無事故で1年間経過→1等級UP(割引拡大)。
    等級が下がる:保険使用の事故→3等級DOWN(人身傷害・車両損害等)・1等級DOWN(等級変動なし事故)。
    事故あり等級:等級は下がりますが「事故あり係数」がさらに適用されるため、割引は大きく縮小します。

保険契約・損害賠償と法律知識

損害保険に関する法律知識です。2級では代位・複数の賠償責任根拠・PL法等まで正確に把握する必要があります。

  • 代位(サブロゲーション)

    保険会社が保険金を支払った後、被保険者が第三者(加害者等)に対して有する損害賠償請求権は保険会社に移転します。被保険者が二重に利益を得ることを防ぐための制度です。全額支払いの場合は請求権全部が移転。一部支払いの場合は支払割合に応じて移転。

  • 損害賠償の根拠

    • 不法行為責任(民法709条):故意または過失。

    • 使用者責任(民法715条):従業員の業務上の不法行為に対する使用者の責任。

    • 土地工作物責任(民法717条):土地の工作物(建物等)の設置・保存の瑕疵による損害は所有者が賠償(占有者が先に責任を負う)。

    • 製造物責任(PL法):製品の欠陥による損害は製造業者等が無過失でも賠償責任を負う。

損害保険契約の読取り・理解

損害保険の保険証券・約款の読み取りです。2級では新価(再調達価額)と時価の計算の違いまで把握する必要があります。

  • 新価(再調達価額)と時価の違い

    時価基準:損害発生時の時価(再調達価額-経年減価)。同等品の購入費用より低くなる。
    新価(再調達価額)基準:同等の新品を取得するのに要する費用。時価より高くなる。近年の火災保険では新価基準が主流になっています。
    例:10年前に500万円で購入した家財が全損した場合:時価基準なら300万円・新価基準なら500万円(または現在の同等品価格)が保険金となる(一部保険でなければ)。

火災保険・地震保険

住宅・家財に関する主要な損害保険です。2級では地震保険の損害区分の計算まで把握する必要があります。

  • 火災保険の補償範囲

    火災・落雷・破裂・爆発・風災・ひょう災・雪災・水ぬれ・盗難・物体の飛来・水災等が対象(商品によって選択可)。地震・噴火・津波は免責(地震保険とセットで加入)。
    水災補償の範囲:床上浸水または地盤面から45cm超の浸水等の条件がある場合が多いです。

  • 地震保険の損害区分と計算

    損害区分:全損(100%)・大半損(60%)・小半損(30%)・一部損(5%)。
    例:地震保険金額1,000万円で大半損と認定された場合:支払保険金=1,000万円×60%=600万円
    保険金額の設定:火災保険の30〜50%・建物上限5,000万円・家財上限1,000万円。

自動車保険

自賠責保険(強制)と任意自動車保険を組み合わせてリスクを管理します。2級では各保険の補償範囲・限度額・支払方法の違いまで正確に把握する必要があります。

  • 自賠責保険の限度額

    死亡:最高3,000万円・後遺障害:最高4,000万円(第1級)・傷害:最高120万円。自賠責は対人補償のみ。

  • 人身傷害補償保険と搭乗者傷害保険の違い

    • 人身傷害補償保険:過失割合に関係なく実際の損害額(治療費・休業損害・慰謝料等)を保険金額の範囲内で支払い。示談を待たずに支払いを受けられる。

    • 搭乗者傷害保険:搭乗者が傷害を受けた場合に定額(部位別・症状別)で支払い。過失割合・実際の損害額に関係なく定額支払い。

  • 車両保険の一般型とエコノミー型の違い

    • 一般型:自損事故・当て逃げ・自然災害(洪水・台風等)・落書き・盗難等も補償。

    • エコノミー型(車対車+A):相手のある車両衝突・火災・盗難・台風・洪水等を補償。自損事故・当て逃げは補償外(保険料が安い)。

傷害保険・費用利益保険・賠償責任保険・積立型損害保険

各種損害保険の特徴と活用場面です。

  • 傷害保険の三要件と対象範囲

    急激・偶然・外来の三要件。海外旅行傷害保険は疾病も補償対象(細菌性食中毒含む)。国内旅行傷害保険は傷害のみ(疾病は原則対象外)。普通傷害保険は業務中・通勤中も補償(スポーツ等の危険な職業は告知事項)。

  • 個人賠償責任保険

    偶然の事故で第三者に損害を与えた場合の賠償責任を補填。自転車事故・ペットが人を噛む・マンションの水漏れ・買い物中に商品を壊す等に対応。火災保険・自動車保険の特約として付帯できる場合も多い。同居家族全員をカバーする商品が多い。

個人契約の損害保険と税金

損害保険の税務上の取り扱いです。2級では地震保険料控除の計算・旧長期損害保険料控除も把握します。

  • 地震保険料控除

    所得税:支払保険料全額控除(上限50,000円)。住民税:支払保険料×1/2(上限25,000円)。
    旧長期損害保険料控除(経過措置):2006年以前に契約した長期損害保険(保険期間10年以上で満期返戻金あり)は旧制度が継続(所得税:最大15,000円・住民税:最大10,000円)。地震保険料控除との合算上限:所得税50,000円・住民税25,000円。

  • 保険金と税金

    実損填補の損害保険金は非課税。傷害保険の死亡保険金は三者の関係で相続税・所得税・贈与税のいずれか(生命保険と同様)。傷害保険の入院給付金等(被保険者本人受取)は非課税。

  • 満期返戻金(積立型)と税金

    契約者=受取人の場合:(満期返戻金+配当金)-払込保険料(積立部分)-50万円特別控除の差益×1/2が一時所得として課税。

法人契約の損害保険と経理処理・損害賠償金と税金

法人の損害保険の経理処理と、損害賠償金・災害時の税務上の取り扱いです。

  • 法人の損害保険料の経理処理

    掛け捨て型:保険料全額損金算入。積立型:積立部分は資産計上・保障部分は損金算入。満期返戻金受取時:保険積立金取り崩し+差益を雑収入(益金)として計上。

  • 損害賠償金と税金

    個人が受け取る実損補填の損害賠償金・社会通念上相当な慰謝料は非課税

  • 災害と税金(雑損控除・災害減免法の選択)

    住宅・家財に災害があった場合、雑損控除(D科目)と災害減免法のどちらか有利な方を選択します。
    ・雑損控除:(損害金額-保険金等)-(合計所得の10%)または損害金額が所得の10%超なら全額控除。繰越あり(3年間)。
    ・災害減免法:合計所得500万円以下なら全額免除・500〜750万円なら1/2軽減・750〜1,000万円なら1/4軽減。繰越なし。

5. 第三分野の保険

医療保険と医療保険特約

第三分野の保険とは、生命保険(人の生死)と損害保険(財物・賠償責任)の中間領域に位置する保険で、生命保険会社・損害保険会社の双方が販売できます。医療保険はその代表的な商品です。

  • 医療保険の主な給付内容

    • 入院給付金:入院1日(免責日数後)につき一定額(日額5,000円・10,000円等)が支払われる。

    • 手術給付金:所定の手術を受けた場合に一定額が支払われる(入院給付金日額の10倍・20倍等)。

    • 退院一時金:所定の日数以上の入院後に退院した場合に一時金が支払われる。

    • 通院給付金:入院後の通院に対して支払われる(付帯している場合)。

  • 主な医療保険の種類・特徴

    • 1入院限度日数:同一疾病での1回の入院について保険金が支払われる最大日数(60日・180日・360日等)。退院後一定期間(通常180日)以内に同一疾病で再入院すると継続入院とみなされます。

    • 通算限度日数:生涯または一定期間における給付金の上限日数(730日・1,000日・無制限等)。

    • 免責日数:入院開始から給付金が支払われるまでの日数(0日免責・3日免責等)。

  • 更新型と非更新型

    • 更新型:一定期間(5年・10年等)ごとに自動更新。更新時に健康状態の審査なし(加入継続可)。更新のたびに年齢に応じた保険料に改定(保険料は上がる)。

    • 非更新型(終身型):保険期間が終身で保険料は一定。加入時の年齢・健康状態で保険料が固定。

  • 医療保険の注意点

    医療保険の給付は「日数ベース」のものが多いため、近年の入院短期化(平均入院日数の短縮)により一入院あたりの給付額が減少しています。一方、外来・日帰り手術・高額療養費の自己負担等に対応した商品も増加しています。

FP試験ポイント:「1入院限度日数・通算限度日数・免責日数の3つの制限」「退院後180日以内の同一疾病の再入院は継続入院とみなす」は頻出です。

生前給付保険と特約

生前給付保険とは、被保険者が生存中(生前)に一定の状態(特定の疾病診断・高度障害等)になった場合に、死亡保険金相当の保険金が支払われる保険です。

  • 特定疾病保障保険(三大疾病保険)

    ガン・急性心筋梗塞・脳卒中の三大疾病のいずれかと診断された場合に保険金(特定疾病保険金)が支払われます。
    支払い後に死亡した場合:すでに特定疾病保険金が支払われているため死亡保険金は支払われません(特定疾病保険金と死亡保険金は同額・どちらか一方のみ)。
    三大疾病に罹患せず死亡した場合:死亡保険金が支払われます。

  • リビング・ニーズ特約(生前給付特約)

    余命6か月以内と診断された場合に、死亡保険金の全部または一部(通常3,000万円以内)を生前に受け取れる特約。
    ・保険料:無料(多くの保険会社)。
    ・税務:本人が受け取る場合は非課税
    ・受け取った後に死亡した場合:受取額に対応した死亡保険金は支払われません。受け取った金額は使い残しがあれば相続財産となります。

  • 高度障害保険金

    所定の高度障害状態(両眼失明・両手切断等)になった場合に死亡保険金と同額の保険金が支払われます(生命保険の主契約)。非課税で受け取れます。受取後に死亡した場合の死亡保険金は支払われません(高度障害保険金と死亡保険金は同額・どちらか一方)。

FP試験ポイント:「リビング・ニーズ特約は余命6か月以内・非課税・保険料無料」「特定疾病保険金と死亡保険金はどちらか一方のみ」は頻出です。

介護保険と特約(民間介護保険)

民間介護保険とは、要介護状態になった場合に保険会社が給付金・年金を支払う保険です。公的介護保険(A科目・社会保険で学習)を補完する役割を持ちます。

  • 給付の要件(支払基準)

    • 公的介護保険連動型:公的介護保険の要介護認定(要介護2以上等)を基準に支払われる商品。

    • 保険会社独自基準型:保険会社が定めた独自の要介護状態(所定の診断・期間継続等)を基準に支払われる商品。

  • 給付の形態

    • 一時金型:要介護状態になった時点で一時金が支払われる。

    • 年金型:要介護状態が続く限り毎年(または毎月)年金が支払われる。長生きリスクに対応。

  • 介護特約

    生命保険の主契約に付加して介護保障を上乗せする特約。介護一時金特約・介護年金特約等があります。

  • 民間介護保険の保険料と税金

    民間介護保険の保険料は介護医療保険料控除(新制度:上限4万円)の対象となります。受け取る介護保険金・給付金は被保険者本人が受け取る場合は非課税です。

FP試験ポイント:「民間介護保険の保険料は介護医療保険料控除の対象(上限4万円)」「給付金は非課税」「公的介護保険と民間介護保険の支払基準の違い」は頻出です。

がん保険と特約

がん保険は、がん(悪性新生物)に特化して保障する保険です。公的な医療保険との組み合わせで活用します。

  • 主な給付内容

    • がん診断一時金:がんと診断確定された場合に一時金(100万円・200万円等)が支払われる。

    • がん入院給付金:がんによる入院に対して日額給付(入院日数制限なし・無制限のものが多い)。

    • がん手術給付金:がんの手術に対して給付。

    • がん治療給付金:抗がん剤治療・放射線治療等に対する給付。

    • 通院給付金:がん治療のための通院に対して給付。

  • がん保険の特徴的な規定

    • 免責期間(90日):契約から90日間(または3か月間)はがんによる給付金が支払われない免責期間があります(告知義務違反防止のため)。この期間中にがんと診断された場合は契約が無効となります。

    • 上皮内新生物の扱い:上皮内がん(悪性新生物のごく初期)は通常の悪性新生物より低い給付額(または不担保)になることがあります。契約内容の確認が重要。

  • がん保険の税務

    がん保険の保険料は介護医療保険料控除(上限4万円)の対象。受け取る給付金は被保険者本人が受け取る場合は非課税

FP試験ポイント:「がん保険は免責期間90日」「上皮内新生物は給付が低いまたは不担保の場合あり」「入院日数制限なし(一般の医療保険と異なる)」は頻出の引っかけポイントです。

その他の第三分野の保険と特約

医療・介護・がん以外の第三分野の保険と、注目されている商品です。

  • 就業不能保険(所得補償保険)

    病気・けがで就業不能になった場合に毎月一定額の給付金が支払われる保険。
    就業不能保険(生命保険系):長期の就業不能に対応。病気・精神疾患も対象にするものが多い。
    所得補償保険(損害保険系):就業不能による所得の喪失を実損填補ベースで補填。通常1〜2年の支払期間。
    いずれも自営業者・フリーランス・収入が不安定な方に特に有効。

  • 引受基準緩和型医療保険(限定告知型)

    持病・既往症がある方でも加入しやすいよう告知事項を限定した医療保険。通常の医療保険より保険料が高く・保障内容に制限がある場合があります。

  • 先進医療特約

    厚生労働大臣が認定した先進医療の技術料を補填する特約。受診時点で認定されている先進医療が対象(契約時点ではなく受診時点での認定が基準)。保険料は少額。

  • 女性疾病特約・女性保険

    女性特有の疾病(乳がん・子宮がん・帝王切開等)に対して通常の給付金に上乗せして給付する特約・保険。

  • 認知症保険

    認知症と診断された場合に一時金または年金が支払われる保険。高齢化の進展に伴い需要が拡大しています。介護保険と異なり「認知症の診断確定」を支払基準とする商品が多い。

FP試験ポイント:「先進医療特約は受診時点での認定が基準(契約時ではない)」「就業不能保険は自営業者・フリーランスに特に有効」「がん保険の90日免責期間と第三分野の非課税(被保険者本人受取)」は頻出です。

6. リスク管理と保険

死亡保障と保険設計

死亡リスクへの備えは家族構成・ライフステージ・収入状況によって必要な保障額が大きく変わります。公的保険(遺族年金)と合わせて不足分を民間保険で補う考え方が基本です。

  • 必要保障額の考え方

    必要保障額=遺族が必要とする総資金(生活費・教育費・住宅費等)-遺族が受け取れる収入(遺族年金・配偶者の収入・既存の保険金・預貯金等)。子どもが小さい時期に最大となり、子の成長とともに逓減します(収入保障保険が有効)。

  • ライフステージ別の保険設計(例)

    • 独身期:高額な死亡保障は不要。本人の医療保障・就業不能保障を中心に。

    • 結婚・子育て期(最も保障ニーズが高い):収入保障保険・定期保険で高額の死亡保障を確保(割安に高保障を得るため)。住宅ローン加入時は団信で一定の死亡保障が確保される点も考慮。

    • 子独立後・老後:死亡保障ニーズは低下。終身保険の解約返戻金を老後資金や相続対策に活用。

  • 保険設計の留意点

    住宅ローンに付帯する団体信用生命保険(団信)が付帯していれば、死亡時にローンが完済されるため、必要保障額の計算から住宅ローン残高を控除できます。また遺族厚生年金・中高齢寡婦加算の受給有無も確認が必要です。

医療保障と保険設計

医療リスクへの備えは公的医療保険(健康保険・国民健康保険)を土台に、民間の医療保険・がん保険で上乗せ補償するのが基本です。

  • 公的医療保険との役割分担

    公的医療保険で自己負担(3割)・高額療養費制度(月の自己負担に上限)が適用されます。民間保険は差額ベッド代・先進医療・長期入院中の収入減少等の公的医療保険でカバーされない費用を補填します。

  • 職業・年齢別の保険設計ポイント

    • 自営業者・フリーランス:傷病手当金がないため、就業不能保険・所得補償保険が特に重要。

    • 高齢者:入院日数が長期化しやすいため通算入院日数の多い医療保険・介護保険が有効。

  • 保険設計の留意点

    更新型の医療保険は更新時に保険料が上がる点・がん保険は免責期間90日・上皮内新生物の扱いを確認することが重要です。

老後準備と保険設計

老後資金・介護リスク・医療費増加への備えとして、保険・年金・資産運用を組み合わせた設計が重要です。

  • 老後の保険設計のポイント

    • 個人年金保険:公的年金の不足分を補う老後の定期的な収入確保。税制適格個人年金は個人年金保険料控除(4万円)が適用。

    • 終身医療保険:老後の医療費増加に備え、終身型(保険料固定)の医療保険を現役時代から加入しておく。

    • 民間介護保険:公的介護保険を補完する一時金・年金型の介護保険。要介護認定連動型または独自基準型を選択。

    • 終身保険の解約返戻金活用:払込満了後の解約返戻金を老後資金・相続対策に活用。

損害保険を利用した家庭のリスク管理(物・人・賠償責任)

家庭の財産・人・賠償責任に関するリスクを損害保険で管理します。適切な組み合わせを提案できることが重要です。

  • 物(住宅・自動車等)と保険設計

    • 持ち家:火災保険(建物・家財)+地震保険(地震・噴火・津波リスクをカバー)。新価基準での加入が推奨(時価基準では復旧費用が不足する場合がある)。

    • 賃貸住宅:家財の火災保険(借家人賠償責任特約を付帯すると水漏れ等の損害賠償も補償)。建物は家主が加入するため不要。

    • 自動車:自賠責保険(強制・対人のみ)+任意自動車保険(対人・対物・人身傷害・車両等を状況に応じて選択)。

  • 人と保険設計

    傷害保険(普通・交通・海外旅行):けが・事故に対する給付。海外旅行時は疾病も対象の海外旅行傷害保険が有効。

  • 賠償責任と保険設計

    個人賠償責任保険:日常生活での事故(自転車事故・ペット・水漏れ等)の賠償リスクに対応。家族全員をカバーするものが多く割安。火災保険・自動車保険の特約として付帯できる場合もある。

顧客層別・年齢別の保険を利用したリスク管理

顧客の職業・家族構成・年齢に応じて、優先すべきリスクと適切な保険の組み合わせが変わります。

  • 会社員(有配偶・子あり)

    優先順位:①死亡保障(収入保障保険・定期保険)→ ②医療保障(医療保険)→ ③老後準備(個人年金・iDeCo)→ ④損害保険(火災・自動車・個人賠償)。傷病手当金・遺族厚生年金で一定の公的保障があるため、その分を差し引いた必要保障額を設定します。

  • 自営業者・個人事業主

    優先順位:①就業不能保険・所得補償保険(傷病手当金なし)→ ②死亡保障 → ③老後準備(iDeCo・国民年金基金・小規模企業共済)。公的保障が手薄なため、民間保険での手厚い補完が重要です。

  • 高齢者(定年後)

    死亡保障は縮小・医療保険(終身型)・介護保険のニーズが高まります。過剰な生命保険は見直しを検討。後期高齢者医療制度移行後(75歳以降)の自己負担割合変化にも対応した設計が必要。

役員と保険設計(生命保険を利用した事業活動のリスク管理)

経営者・役員の生命保険を活用したリスク管理・退職金準備の設計です。法人契約が中心となります。

  • 経営者の死亡リスクへの備え

    会社が契約者・被保険者を経営者とする死亡保険に加入し、経営者が死亡した際の借入金返済・事業継続・株式買取等の資金を確保します。
    活用商品:逓増定期保険・長期定期保険(死亡保障+解約返戻金の活用)・終身保険(解約返戻金を退職金原資に)。

  • 役員退職金の準備

    会社が契約者・保険料負担者となり、解約返戻金を役員退職時の退職金原資に活用します。
    保険料の経理処理:解約返戻率に応じて損金算入割合が決まります(2020年改正)。
    退職金支払い時:法人は退職金を損金算入(法人税の節税効果)・受取側(役員)は退職所得として優遇課税。

  • 保険設計の具体例

    養老保険(ハーフタックスプラン):死亡保険金受取人=役員遺族・満期保険金受取人=法人。保険料の1/2を損金算入・1/2を資産計上。死亡保障と退職金準備を同時に確保。
    逓増定期保険:保険期間中に保険金額が逓増し解約返戻金のピークを利用した退職金原資の確保。返戻率区分に応じた損金算入ルールに注意(2020年改正)。

FP試験ポイント:「ハーフタックスプランは1/2損金・1/2資産計上」「役員退職金の損金算入と受取時の退職所得優遇の組み合わせ」は頻出です。

従業員と保険設計(生命保険を利用した事業活動のリスク管理)

従業員の福利厚生・退職金準備・業務中の事故への備えとして、法人加入の生命保険を活用します。

  • 退職金・弔慰金の準備

    • 中小企業退職金共済(中退共):会社が加入し掛金を全額損金算入。退職時に中退共から従業員に直接退職金が支払われる。

    • 団体定期保険(グループ保険):従業員全員を被保険者とする1年更新の定期保険。死亡弔慰金・死亡退職金の原資に活用。保険料は全額損金算入。

  • 業務上の事故への備え

    業務中・通勤中の傷害・疾病は労災保険(強制加入)で補填されますが、法定の補償では不十分な場合、傷害保険・団体定期保険・労災上乗せ保険を付加して補完します。

  • 福利厚生の拡充

    総合福祉団体定期保険:従業員の業務上・業務外を問わない死亡に対応した団体保険。普通死亡・災害死亡・高度障害を補償。会社が受取人の場合、受取保険金から死亡退職金等を支払います。

損害保険を利用した事業活動のリスク管理(物・人・賠償責任)

企業の事業活動に関わる財物・人・賠償責任のリスクを損害保険で管理します。

  • 物(建物・機械設備等)と保険設計

    • 企業向け火災保険:工場・事務所・倉庫等の建物・設備・商品等を対象とした企業向けの火災・水害等の損害保険。

    • 動産総合保険:機械・設備・電気製品等の動産(建物以外の財産)の損害を包括的に補填。輸送中・作業中の損害にも対応。

    • 店舗休業保険(企業費用・利益保険):事故・災害による休業中の利益損失・固定費(人件費・賃料等)を補填。

  • 人と保険設計

    • 業務災害総合保険(労災上乗せ保険):労災保険の給付に上乗せして、より手厚い補償を提供する保険。

    • 海外出張者向け保険:海外赴任・出張中の従業員の傷害・疾病・賠償責任等を補償する保険。

  • 賠償責任と保険設計

    • 生産物賠償責任保険(PL保険):製品の欠陥による消費者・第三者への損害賠償に対応(製造物責任法・PL法への対応)。

    • 施設所有管理者賠償責任保険:施設(店舗・工場等)の管理上の事故による第三者への賠償に対応。

    • 使用者賠償責任保険:労働災害により従業員から損害賠償請求された場合に対応。労災保険では補填できない民事上の賠償を補填。

    • サイバー保険:サイバー攻撃・情報漏洩に対する損害賠償・復旧費用等を補填。デジタル化の進展に伴い需要が拡大。

FP試験ポイント:「PL保険は製品欠陥による賠償に対応(PL法への対応)」「使用者賠償責任保険は労災の民事賠償を補填」「店舗休業保険は利益損失・固定費を補填」は頻出です。

7. リスク管理の最新の動向

法人向け保険の経理処理ルール改正(2020年)の定着

2020年2月に国税庁の通達改正により、定期保険・第三分野保険の法人経理処理ルールが整備されました。改正後の運用が定着しており、FPとして正確な理解が求められます。

  • 改正の概要(3級も確認)

    最高解約返戻率に応じた4区分(50%以下・50%超70%以下・70%超85%以下・85%超)で損金算入割合が決まります。
    従来の「逓増定期保険」を活用した過度な節税策が制限され、本来の保険目的(死亡保障・事業継続)での活用に戻りました。

  • FPとしての実務対応

    改正後は税務メリット(損金算入)ではなく、経営者の死亡リスク管理・退職金準備という本来の保険目的でのプランニングが求められます。解約返戻金のピークと退職予定時期を合わせた設計・受取時の退職所得課税の優遇を最大限に活用するアドバイスが重要です。

生命保険料控除制度の見直し議論

2012年に現行の3区分制度(一般・介護医療・個人年金)が導入されて以来、少子化対策・社会保障の充実を背景に、控除制度のさらなる拡充が議論されています。

  • 現行制度の概要(確認)

    3区分それぞれ所得税上限4万円・住民税上限2.8万円。合計最大所得税12万円・住民税7万円。旧制度(2011年以前の契約)は2区分・各5万円・合計10万円。

  • 見直し議論の方向性

    子育て世帯向けの死亡保障に係る控除額の拡充(一般生命保険料控除の上限引き上げ)が議論されています。また、iDeCoや新NISAの拡充と生命保険料控除の整合性についての検討も続いています。試験直前に最新の税制改正大綱を確認することが推奨されます。

損害保険の料率改定・火災保険の保険期間短縮

自然災害の多発・気候変動の影響により、損害保険の保険料水準と制度が大きく変化しています。

  • 火災保険の保険期間短縮(2022年〜)

    2022年10月から、火災保険の最長保険期間が10年から5年に短縮されました(2022年10月以降の契約から適用)。従来は最長10年の長期一括払いで割安に契約できましたが、短縮により長期割引メリットが縮小しています。

  • 保険料の引き上げ傾向

    台風・豪雨・洪水等の自然災害の多発により保険金支払いが増加し、各社が火災保険料・自動車保険料等の見直し(引き上げ)を実施しています。特に水災リスクの高い地域での保険料上昇が顕著です。

  • 地震保険の見直し

    地震保険の損害区分は2017年に4区分(全損・大半損・小半損・一部損)に見直されました。保険金額は火災保険の30〜50%(建物上限5,000万円・家財上限1,000万円)の設定に変更はありませんが、保険料の改定が継続的に実施されています。

FP試験ポイント:「火災保険の最長保険期間は現在5年(2022年10月〜)」「地震保険の損害4区分(全損100%・大半損60%・小半損30%・一部損5%)」は頻出です。

インシュアテックと保険商品・サービスの革新

テクノロジーを活用した保険(インシュアテック)の進展により、保険商品・サービス・販売方法が大きく変化しています。

  • デジタル化・スマートフォン活用

    スマートフォンアプリからの保険加入・保険金請求・契約管理が普及。ペーパーレス化による手続きの簡素化。電子的手段によるクーリングオフ・告知が認められるようになっています(保険業法改正)。

  • 主な新商品・新サービス

    • 健康増進型保険:歩数・健診結果等によって保険料が変動する保険。予防医療との連携。

    • テレマティクス自動車保険:走行距離・運転挙動に応じた保険料設定。安全運転者優遇。

    • サイバー保険の拡大:企業のサイバー攻撃・情報漏洩リスクへの対応需要が増加。個人向けサイバー保険も登場。

    • 短期・少額保険の拡大:特定のリスクのみを短期間カバーする保険(旅行・イベント・ペット等)。少額短期保険業者の活躍。

  • 保険募集の変化

    オンライン・ビデオ通話を活用した保険募集が拡大。乗合代理店・比較サイト経由の契約増加に伴い、適切な情報提供・比較推奨販売規制の遵守がより重要になっています。

社会的リスクの変化と保険ニーズの多様化

少子高齢化・働き方の多様化・気候変動等の社会変化が保険ニーズを大きく変えています。

  • 就業不能リスクへの注目の高まり

    副業解禁・フリーランス・ギグワーカーの増加に伴い、傷病手当金の対象外となる就業形態が増加しています。就業不能保険・所得補償保険のニーズが高まっており、FPとして自営業者・フリーランスへの積極的な提案が求められます。

  • 認知症・介護リスクへの備えの充実

    認知症保険・就業不能保険(精神疾患対応型)の需要が急増しています。2025年以降、団塊の世代が75歳以上を迎え(2025年問題)、介護保険・認知症保険への関心がさらに高まると予想されます。

  • 気候変動リスクと損害保険

    気候変動に伴う自然災害の激甚化(台風・豪雨・土砂崩れ等)が続いています。水災リスクに応じた保険料設定(ハザードマップに基づく地域別料率)の導入が進んでいます。マンション・住宅の水災補償の加入率向上が課題となっています。

  • 標準生命表の改定(2018年・次回改定も議論中)

    標準生命表(保険料計算の基礎となる死亡率の統計表)は定期的に改定されます。2018年の改定では平均寿命の延伸が反映され、死亡保険の保険料は下がり(死亡率低下)、個人年金・終身保険の保険料は上がる(長生きリスク増)方向で改定されました。次回改定も議論されています。

ファイナンシャル・プランニング
6つの係数

終価係数 : 元本を一定期間一定利率で複利運用したとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

現価係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

年金終価係数 : 一定期間一定利率で毎年一定金額を複利運用で 積み立て たとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

年金現価係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

減債基金係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、一定利率で一定金額を複利運用で 積み立て るとき、毎年いくら ずつ積み立てればよいかを計算するときに利用します。

資本回収係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、毎年いくら ずつ受け取りができるかを計算するときに利用します。

積み立て&取り崩しモデルプラン

積立金額→年金額の計算 : 年金終価係数、終価係数、資本回収係数を利用して、複利運用で積み立てた資金から、将来取り崩すことのできる年金額を計算します。

年金額→積立金額の計算 : 年金現価係数、現価係数、減債基金係数を利用して、複利運用で将来の年金プランに必要な資金の積立金額を計算します。


住宅ローン計算ツール

NISA / iDeCo 積立シミュレーター

ポートフォリオ効率フロンティア可視化ツール


ファイナンシャル・プランニング
債券利回り計算(単利)

最終利回り計算(単利) : 債券を購入時点から、最終償還日まで保有していた場合に得られる収益の利回りを単利にて計算します。

所有期間利回り計算(単利) : 債券の購入時点から、最終償還日前の売却時点までの所有期間に得られる収益の利回りを単利にて計算します。