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ファイナンシャル・プランニング技能検定

F

相続・事業承継

FP2級学科試験主要用語集2026

3級の個人相続の知識に加え、中小企業オーナーの事業承継・非上場株式の評価と対策・会社設立・M&Aまで扱う、FP全科目の総仕上げです。

テーマ1〜8は3級と同じ項目を「一般的な知識」レベルで習得します。贈与税の非課税財産は特定贈与信託・心身障害者共済制度など3級より広い範囲が加わります。相続と法律では3級にない欠格と廃除・特別受益者の相続分・寄与分・遺産分割協議書・相続人不存在と特別縁故者・特別の寄与が追加されます。相続税の計算でも障害者控除・相次相続控除が2級でより詳しく問われます。

財産評価(テーマ5〜6)では2級最大の難所である取引相場のない株式の評価が重点です。類似業種比準方式(配当・利益・純資産の3要素)・純資産価額方式・配当還元方式・特定の評価会社(株式等保有特定会社・土地保有特定会社等)の各評価方法を「一般的な知識」として正確に習得します。不動産評価でも不整形地補正・間口狭小補正・農地の4分類・貸家建付借地権・無償返還届が2級の追加項目です。

テーマ9「事業承継対策」は2級最大の追加テーマです。非上場株式の評価引下げ策(類似業種比準の3要素引下げ・役員退職金活用)、特定の評価会社への対策、納税資金対策(役員保険・退職金)、非上場株式等の贈与税・相続税の納税猶予制度(事業承継税制)・遺留分に関する民法の特例まで対象です。テーマ10「事業と経営」では法人成り・会社設立・株式公開・M&A・企業再編・清算・会社法の概略も加わります。

1. 贈与と法律

贈与の意義

贈与とは、当事者の一方(贈与者)が自己の財産を無償で相手方(受贈者)に与える意思を表示し、相手方がこれを受諾することによって成立する契約です(民法549条)。

  • 贈与の法的性質

    • 無償・片務・諾成契約:対価なく(無償)、一方のみが義務を負い(片務)、合意のみで成立(諾成)します。

    • 相手方の受諾が必要:贈与者の一方的な意思表示だけでは成立しません。受贈者の承諾が必要です。

贈与契約

贈与契約は口頭(書面によらない場合)でも成立しますが、書面によるかどうかで取消しの可否が異なります。

  • 書面によらない贈与

    各当事者がいつでも取り消すことができます(民法550条)。ただし既に履行した部分については取り消しができません。口頭で約束した贈与でも、財産を引き渡してしまった後はその部分を取り戻せません。

  • 書面による贈与

    書面によって贈与契約を締結した場合は取り消すことができません。贈与者・受贈者ともに契約に拘束されます。

  • 書面化のメリット

    贈与の事実・金額・日付を明確にすることで、相続発生後の税務調査等での証明がしやすくなります。特に毎年の暦年贈与を継続する場合は、各年ごとに贈与契約書を作成することが推奨されます。

贈与の時期

贈与がいつ成立し、いつ財産が移転するかによって、贈与税の課税年度・相続税への加算の可否が決まります。

  • 書面による贈与

    契約成立時(書面の作成日・合意の成立日)に贈与が成立します。財産の引渡しが別の日であっても、贈与税は契約成立年に課税されます。

  • 書面によらない贈与

    財産が実際に引き渡された時(現実の履行)に贈与が成立・完了したとみなされます。

  • 年をまたぐ場合の注意点

    例:12月31日に書面で贈与契約を締結し、1月5日に引き渡した場合→贈与税の課税年度は前年(12月31日の属する年)。暦年の基礎控除(110万円)の適用年も前年になります。

贈与契約の取消し

贈与契約は一定の事由がある場合に取り消しまたは解除することができます。書面によらない贈与の取消し(いつでも可)以外の主な事由を整理します。

  • 受贈者の忘恩行為による解除

    書面による贈与であっても、受贈者が贈与者もしくはその配偶者・直系血族に対して虐待・重大な侮辱等の忘恩行為を行った場合は、贈与者が贈与を解除できます(民法550条・停止条件の消滅)。

  • 詐欺・強迫による取消し

    詐欺または強迫によって贈与させられた場合、取消権は取消しの原因を知った時から5年間(行為時から20年以内)行使できます。

  • 負担付贈与の不履行による解除

    受贈者が負担(義務)を履行しない場合、贈与者は相当の期間を定めて催告し、それでも履行しない場合に解除できます(双務契約に準じた扱い)。

贈与の種類

民法上の贈与には単純贈与のほか、定期贈与・負担付贈与・死因贈与の特殊な形態があります。税務上の取り扱いが異なるため、区別が重要です。

  • 単純贈与

    条件なしに財産を無償で渡す通常の贈与。最も一般的な形態です。

  • 定期贈与

    一定の期間にわたって定期的に財産を給付することを約束する贈与(例:「毎年100万円を10年間贈与する」)。
    税務上の注意点:定期贈与は毎年ごとの贈与ではなく、契約時に総額(例:1,000万円)の贈与があったとみなされる場合があります。これを避けるため、毎年その都度意思決定・書類作成を行うことが重要です(連年贈与)。
    贈与者または受贈者の死亡によって契約は終了します。

  • 負担付贈与

    受贈者に一定の義務(負担)を負わせる贈与(例:「住宅ローン残債を引き継ぐことを条件に不動産を贈与する」)。
    受贈者は負担の限度において贈与者に対して権利を有します。贈与者は売主と同様の責任(契約不適合担保責任)を負います。
    税務上の注意点:負担付贈与の贈与税評価は通常の取引価額(時価)から負担額を差し引いた金額が課税価格となります(路線価等による評価ではなく時価)。

  • 死因贈与

    贈与者の死亡によって効力が生じる贈与契約(例:「死んだら財産をあげる」という約束)。
    遺贈との違い:遺贈は単独行為(贈与者の一方的な意思表示)で受贈者の承諾不要。死因贈与は受贈者の承諾が必要な契約です。
    税務上の取り扱い:死因贈与は贈与税ではなく相続税の課税対象となります(遺贈と同様の扱い)。

FP試験ポイント:「定期贈与は総額に贈与税→毎年別の意思決定が必要」「負担付贈与の課税価格は時価から負担額を控除」「死因贈与は相続税の対象」の3点が頻出です。

民法の規定(親族の範囲・婚姻・離婚・扶養義務者)

相続・贈与の税務計算に直接影響する民法の基本規定です。特に「誰が扶養義務者か」は贈与税の非課税判定に関わります。

  • 親族の範囲

    • 6親等内の血族配偶者3親等内の姻族が法律上の「親族」です(民法725条)。

    • 親等の数え方:親子間は1親等、祖父母・孫は2親等、曾祖父母・ひ孫は3親等、兄弟姉妹は2親等(親を介して数える)。

  • 婚姻・離婚

    • 婚姻の成立:婚姻意思の合致+市区町村への婚姻届の提出(届出婚主義)。内縁関係は法律上の婚姻とは認められず、相続権がありません。

    • 離婚:協議離婚(合意)・調停離婚・審判離婚・裁判離婚の4種類。離婚によって姻族関係は終了します。

    • 離婚後の子の親権:協議または家庭裁判所が決定。親権者でない親にも面会交流権があります。

  • 扶養義務者の範囲

    扶養義務者からの生活費・教育費は贈与税が非課税です。扶養義務者の範囲は以下の通りです。
    直系血族(父母・祖父母・子・孫等)
    兄弟姉妹
    家庭裁判所が認めた3親等内の親族(特別の事情がある場合)

FP試験ポイント:「内縁の配偶者は法定相続人ではない」「扶養義務者は直系血族+兄弟姉妹」「6親等内の血族・3親等内の姻族が親族」は相続・贈与の入口として必須の知識です。

2. 贈与と税金

贈与税の納税義務者

贈与税は財産をもらった者(受贈者)に課税されます。受贈者の住所と財産の所在地によって課税範囲が決まります。

  • 無制限納税義務者

    国内に住所がある個人等。国内外すべての受贈財産が課税対象。

  • 制限納税義務者

    国内に住所がない個人。国内財産のみ課税対象。

  • 特定納税義務者

    相続時精算課税制度を選択した者。贈与者死亡時に相続税申告義務を負います。

贈与税の課税財産(みなし贈与の詳細)

贈与税の課税対象となる財産です。2級ではみなし贈与の各パターンを正確に把握する必要があります。

  • 本来の贈与財産

    贈与契約によって受け取ったすべての財産。書面・口頭を問いません。

  • みなし贈与財産

    以下のケースは贈与契約がなくても贈与税が課されます。

    • 低額譲受:著しく低い価額(時価の2分の1未満)での財産取得。時価との差額が贈与とみなされます。

    • 財産の名義変更:対価なしに他人名義に変更した場合。例:子の名義で購入した不動産の代金を親が支払う(親から子への贈与)。

    • 土地の使用貸借:親の土地を子が無償で使用している場合、通常は贈与税は課されません(ただし著しく有利な場合は課税)。

    • 無利子・低利の金銭貸与:通常の利率より著しく低い利率での貸付は、利息相当額が贈与とみなされる場合があります(少額・随時の場合は課税なし)。

    • 離婚時の財産分与:原則として贈与税は課されません。ただし分与額が過大な場合や税金逃れとみなされる場合は課税対象となることがあります。

    • 保険金のみなし贈与:保険料負担者・被保険者・保険金受取人がすべて異なる場合、受取人への贈与とみなされます。

贈与税の非課税財産

贈与税が課されない財産の範囲です。2級では3級の4項目に加え、さらに5項目が追加されます。

  • 3級版共通(4項目)

    • 法人からの贈与財産:所得税(一時所得または給与所得)の対象。

    • 扶養義務者からの生活費・教育費:通常必要な範囲内のもの。

    • 香典・贈答・見舞い・祝物等:社交上必要と認められる範囲内のもの。

    • 相続開始年の贈与:贈与税ではなく相続税の対象。

  • 2級追加(5項目)

    • 公益事業用財産:宗教・慈善・学術等の公益事業を行う者が事業用に受けた贈与財産。

    • 特定贈与信託の信託受益権:障害者のために設定した特定贈与信託の受益権(6,000万円まで非課税・特別障害者は6,000万円、その他は3,000万円)。

    • 公職選挙法の選挙運動のための贈与財産

    • 心身障害者共済制度の給付金受給権

    • 特定公益信託から交付される金品:学術・科学等の振興を目的とするもの。

贈与税の計算(暦年課税)

暦年課税は1月1日〜12月31日の1年間に受けた贈与の合計額に基礎控除110万円を差し引いて課税します。2級では一般税率と特例税率の具体的な適用条件と税額計算まで把握する必要があります。

  • 基礎控除・計算式

    課税価格=贈与財産合計額-基礎控除110万円
    贈与税額=課税価格×税率(速算表)-控除額

  • 特例税率(直系尊属→18歳以上の子・孫)の速算表(主要部分)

    200万円以下:10%(控除0)/300万円以下:15%(10万円)/400万円以下:15%(10万円)
    600万円以下:20%(30万円)/1,000万円以下:30%(90万円)
    1,500万円以下:40%(190万円)/3,000万円以下:45%(265万円)
    4,500万円以下:50%(415万円)/4,500万円超:55%(640万円)

  • 一般税率(上記以外の贈与)の速算表(主要部分)

    200万円以下:10%(0)/300万円以下:15%(10万円)/400万円以下:20%(25万円)
    600万円以下:30%(65万円)/1,000万円以下:40%(125万円)
    1,500万円以下:45%(175万円)/3,000万円以下:50%(250万円)
    3,000万円超:55%(400万円)

  • 計算例

    父(60歳)から子(25歳)へ500万円の贈与(特例税率):
    課税価格=500万円-110万円=390万円
    贈与税額=390万円×15%-10万円=48.5万円

贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)

婚姻期間20年以上の夫婦間で居住用不動産またはその取得資金を贈与した場合、基礎控除110万円に加えて最高2,000万円を課税価格から控除できます。

  • 主な適用要件と注意点

    • 贈与年の翌年3月15日までに受贈者が居住し、その後も引き続き居住見込みがあること。

    • 同一配偶者から一生に1回のみ適用可。

    • 申告が必要(贈与税額ゼロでも申告書の提出が必要)。

  • 2024年以降の生前贈与加算の適用除外

    2024年1月以降、配偶者控除の適用を受けた居住用不動産に相当する贈与財産については、相続発生時の生前贈与加算の対象外となりました(民法の持ち戻し免除の意思表示があるものとみなされる)。これにより配偶者控除の活用が以前より促進されています。

相続時精算課税制度

60歳以上の直系尊属から18歳以上の子・孫への贈与に適用できる課税の繰り延べ制度です。2024年の改正で年110万円の基礎控除が新設され、使い勝手が大幅に向上しました。

  • 2024年改正のポイント

    • 年間110万円の基礎控除を新設:2024年1月1日以降の贈与から適用。この基礎控除内の贈与は相続税の課税価格への加算対象外。

    • 土地・建物の災害による価値減少の反映:相続時に精算する際、災害で著しく価値が下がった土地・建物は再評価後の価額で加算できる特例が追加。

  • 累計2,500万円の特別控除と20%税率

    110万円基礎控除超過分について、累計2,500万円まで贈与税非課税(特別控除)。累計2,500万円超の部分には一律20%の贈与税。

  • 相続時の精算

    制度選択後の贈与財産(2024年以降は110万円基礎控除分を除く)を贈与時の評価額で相続財産に加算。支払済みの贈与税を相続税から控除します。

  • 暦年課税との比較

    精算課税が有利なケース:①将来値上がりが見込まれる財産の早期贈与、②収益不動産の早期承継(収益分が相続財産に加算されない)。
    暦年課税が有利なケース:①少額分散贈与で相続財産を着実に減らしたい場合、②贈与者が短命のリスクが低い場合。

2級重要ポイント:「2024年改正で110万円基礎控除が新設(相続加算対象外)」「選択は撤回不可」「精算は贈与時評価額」は頻出です。

各種贈与の特例

特定の目的での贈与に対する非課税特例です。2級では非課税限度額・適用要件・残額課税のルールまで把握する必要があります。

  • 住宅取得等資金の贈与の特例

    直系尊属から18歳以上の子・孫への住宅取得資金贈与。
    非課税限度額:省エネ等住宅1,000万円・その他住宅500万円(2024年度)。
    受贈者の合計所得金額2,000万円以下(40㎡以上50㎡未満は1,000万円以下)。
    相続時精算課税と併用可。暦年課税の110万円基礎控除との併用も可。

  • 教育資金の一括贈与の特例

    30歳未満の子・孫への教育資金一括贈与。1,500万円まで(うち学校等以外500万円まで)非課税。金融機関経由の信託等が必要。
    30歳到達時・受贈者死亡時に残額は贈与税(または相続税)課税。
    贈与者が死亡した場合:一定の場合に残額を相続財産に加算(相続人が23歳未満等の場合は加算不要)。

  • 結婚・子育て資金の一括贈与の特例

    18歳以上50歳未満の子・孫への結婚・子育て資金一括贈与。1,000万円まで(うち結婚関連費用300万円まで)非課税。
    50歳到達時・受贈者死亡時に残額は贈与税課税。
    贈与者死亡時:残額は相続財産に加算(2歳加算対象・2割加算あり)。

2級重要ポイント:各特例の非課税限度額・残額の課税タイミング・相続加算の有無は計算問題で問われます。適用期限は毎年確認が必要です。

贈与税の申告と納付

贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日に、受贈者の住所地の所轄税務署へ申告・納付します。

  • 申告が必要な場合

    • 暦年課税:贈与合計額が基礎控除110万円を超えた場合。

    • 相続時精算課税:制度適用の初年度に「相続時精算課税選択届出書」と申告書を提出(以降は贈与がある年に申告)。

    • 各種特例の適用を受ける場合(贈与税額ゼロでも申告必要)。

  • 延納

    納付税額10万円超・金銭納付困難の場合に限り最長5年の延納可(利子税あり)。相続税の延納と異なり不動産等による物納は不可。

連帯納付義務・納税猶予等(贈与税)

贈与税にも相続税と同様の連帯納付義務や特別な猶予制度があります。

  • 連帯納付義務

    同一年中に同一の贈与者から贈与を受けた者が複数いる場合、受贈者全員が連帯して贈与税を納付する義務を負います。

  • 納期限の延長・災害等の猶予

    申告・納付期限が日曜・祝日の場合は翌営業日が期限となります。また災害等によって申告・納付が困難な場合は、税務署長の承認により期限の延長・納税の猶予が認められます。

3. 相続と法律

相続の開始と相続人の範囲・順位

相続は人の死亡によって開始します。法定相続人の範囲と順位は民法で定められており、配偶者は常に相続人となります。

  • 血族相続人の順位(3級版と同等)

    • 第1順位:子(直系卑属)。孫・ひ孫まで代襲。

    • 第2順位:直系尊属(父母・祖父母等)。近い世代が優先。

    • 第3順位:兄弟姉妹。代襲は甥・姪まで(再代襲なし)。

  • 相続欠格

    次のいずれかに該当する者は、当然に相続権を失います(欠格事由)。
    ①故意に被相続人・先順位相続人・同順位相続人を死亡させ、または死亡させようとして刑に処せられた者。
    ②被相続人が殺害されたことを知りながら告発・告訴しなかった者(やむを得ない理由がある場合を除く)。
    ③詐欺・強迫で遺言の作成・撤回・変更を妨げた者。
    ④詐欺・強迫で遺言を作成・撤回・変更させた者。
    ⑤遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者。

  • 相続廃除

    被相続人が生前に家庭裁判所に申し立て(または遺言で)、虐待・重大な侮辱・著しい非行を行った遺留分を有する推定相続人の相続権を失わせる制度。欠格と異なり、家庭裁判所の審判が必要。廃除された者の子は代襲相続できます。

実子・養子

実子と養子はいずれも第1順位の相続人となります。2級では普通養子・特別養子の違いと相続税計算上の算入制限まで正確に把握する必要があります。

  • 実子の区分

    • 嫡出子:婚姻中に懐胎・出生した子。

    • 非嫡出子(認知):婚姻外で生まれた子。父の認知で相続権発生。嫡出子と同等の相続分(2013年最高裁決定・民法改正)。

  • 養子の種類

    • 普通養子:縁組後も実親との親子関係が継続。実親・養親双方の相続人。

    • 特別養子:縁組後は実親との親子関係が終了。養親のみの相続人。原則として15歳未満が対象(2020年改正で上限年齢引き上げ)。

  • 相続税計算上の養子の算入制限

    • 実子がいる場合:養子は1人まで算入。

    • 実子がいない場合:養子は2人まで算入。

    • 特別養子・配偶者の実子(連れ子)で被相続人の養子になった者・代襲相続人で養子になった者は制限なし(実子と同様に扱う)。

成年後見制度

判断能力が不十分な方を支援する制度です。法定後見(後見・保佐・補助の3類型)と任意後見があります。

  • 法定後見の3類型

    • 後見:判断能力が欠けている常況。後見人が法律行為を代理・取消(日常生活行為を除く)。

    • 保佐:判断能力が著しく不十分。保佐人が借財・不動産売買等の重要行為に同意・取消。

    • 補助:判断能力が不十分。補助人が特定行為に同意・代理。

  • 任意後見制度

    判断能力があるうちに公正証書で任意後見契約を締結。判断能力低下後、家庭裁判所が任意後見監督人を選任することで効力発生。

  • 相続対策上の注意点

    後見開始後は、成年後見人(後見監督人)の同意なしに生前贈与等の積極的な相続対策を行うことが困難になります。本人の財産保護が優先されるためです。相続対策は判断能力が十分なうちに行うことが重要です。

法定相続分・指定相続分・特別受益・寄与分

相続分には法律が定める法定相続分のほか、被相続人が指定する指定相続分、および実質的な公平を図るための特別受益寄与分の調整制度があります。

  • 法定相続分・代襲相続分(3級版と同等)

    • 配偶者+子:配偶者1/2・子1/2(均等)

    • 配偶者+直系尊属:配偶者2/3・尊属1/3

    • 配偶者+兄弟姉妹:配偶者3/4・兄弟姉妹1/4

  • 指定相続分

    被相続人が遺言によって相続分を指定できます。法定相続分より指定相続分が優先されます。第三者への指定委任も可能(「Aに決めてもらう」等)。

  • 特別受益

    相続人の中に、被相続人から遺贈・生前贈与(持参金・婚姻費用・生計資本等)を受けた者がいる場合、その贈与等(特別受益)を相続財産に加算(持ち戻し)して各相続人の取り分を計算します。これにより相続人間の公平を図ります。
    被相続人は遺言で特別受益の持ち戻し免除の意思表示ができます。

  • 寄与分

    相続人の中に、被相続人の事業に長年従事・財産の維持増加に特別の貢献をした者がいる場合、その貢献分(寄与分)を相続財産から控除した残額を基礎として各相続人の取り分を計算します(相続人全員の協議または家庭裁判所の審判で決定)。

遺産分割の方法と流れ

遺産分割の決定方法(指定・協議・調停・審判)と財産の分割方法(現物・換価・代償)は3級版と同等です。2級ではさらに遺産分割協議書の作成手続きと留意点を把握する必要があります。

  • 遺産分割の決定方法

    指定分割(遺言)→ 協議分割(全員合意)→ 調停分割→ 審判分割の順で優先。

  • 財産の分割方法

    現物分割・換価分割・代償分割の3種類。

  • 遺産分割の流れ(主な留意点)

    • 遺産分割前の相続財産の処分:一部の相続人が遺産分割前に相続財産を処分しても、他の相続人は分割を求めることができます(2021年民法改正)。

    • 遺産分割の期限:相続税申告期限(10か月)までに分割が確定していないと配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例が適用できない場合があります。

遺産分割協議書

遺産分割協議書とは、相続人全員の合意内容を記載した書面です。不動産の名義変更(相続登記)・金融機関での預貯金解約等に必要な書類です。

  • 必要な記載事項・添付書類

    • 相続人全員の実印による署名・押印が必要。

    • 各相続人の印鑑証明書の添付が必要。

    • 分割する財産の特定(不動産は登記簿上の表示、預貯金は口座番号等)。

  • 協議書の効力と留意点

    遺産分割協議書は相続人全員が合意した証拠となります。一部の相続人が欠けた状態で作成した協議書は無効です。また一度成立した遺産分割協議を後から取り消すには、全員の合意(再協議)または詐欺・強迫等の法的瑕疵が必要です。

相続人の不存在・特別縁故者への分与

法定相続人も遺言による受遺者もいない場合、相続財産は最終的に国庫に帰属しますが、その前に特別縁故者への分与が認められる場合があります。

  • 手続きの流れ

    ①相続財産清算人(従来:相続財産管理人)の選任 → ②相続人捜索の公告(6か月以上) → ③相続人が現れなければ特別縁故者への分与の申し立て → ④残余財産が国庫帰属。

  • 特別縁故者

    被相続人と特別な縁故(生計を同じくしていた者・療養看護に尽力した者・その他特別の縁故があった者)があると認められる者が、家庭裁判所に申し立てることで相続財産の全部または一部の分与を受けられます。

相続の承認と放棄

相続開始を知った日から3か月以内(熟慮期間)に選択します。単純承認・限定承認・相続放棄の3種類があります。

  • 単純承認

    プラス・マイナスすべての財産を引き継ぐ。熟慮期間内に何もしなければ単純承認(法定単純承認)。相続財産を処分した場合も法定単純承認となります。

  • 限定承認

    相続財産の範囲内でのみ債務を引き継ぐ。相続人全員で家庭裁判所に申述(3か月以内)。清算手続き(競売等)が必要で手続きが煩雑です。

  • 相続放棄

    各自が家庭裁判所に申述(単独可)。放棄した者は初めから相続人でなかったとみなされます(代襲相続は発生しない)。放棄者の子は代襲相続できません。
    注意:相続税計算では放棄した者も法定相続人の数に含める(非課税枠等の計算に影響)。

遺言

遺言は被相続人の最終意思を法律的に実現する手段です。2級では各方式の要件の詳細・遺言執行者の権限・検認手続きまで把握する必要があります。

  • 遺言の3方式と比較

    • 自筆証書遺言:全文・日付・氏名を自書・押印必須(財産目録はパソコン可)。費用ゼロ。検認必要(法務局保管の場合は不要)。

    • 公正証書遺言:公証人が作成。証人2名の立会い必要。検認不要。費用がかかるが最も確実。

    • 秘密証書遺言:内容を秘密にできるが形式不備リスクが高い。検認必要。

  • 遺言の要件

    • 遺言能力:満15歳以上で意思能力があれば遺言できます。

    • 証人の欠格事由:未成年者・推定相続人・受遺者・その配偶者・直系血族は証人になれません。

  • 遺言執行者の権限

    遺言執行者は相続人の代理人として遺言内容を実現する権限を持ちます。相続人は遺言執行を妨げる行為ができません(妨害行為は無効)。遺言執行者がいない場合、相続人全員が共同して執行します。

  • 自筆証書遺言書保管制度(3級版と同等)

    法務局(遺言書保管所)に保管。検認不要。本人申請のみ(代理不可)。法務局は形式審査のみ。

遺留分

遺留分とは、兄弟姉妹以外の法定相続人に保障される最低限の取り分です。2級では遺留分の計算・侵害額の算定まで正確に把握する必要があります。

  • 遺留分の割合と各人の遺留分

    • 直系尊属のみ:遺産全体の1/3。各人=1/3×法定相続分。

    • 上記以外(子・配偶者等):遺産全体の1/2。各人=1/2×法定相続分。

    例:配偶者+子2人の場合(全体1/2)
    配偶者の遺留分:1/2×1/2=1/4
    各子の遺留分:1/2×1/4=1/8

  • 遺留分侵害額の算定

    遺留分算定の基礎財産=相続財産+生前贈与(原則として相続開始前10年以内の贈与・遺留分権利者を害することを知ってした贈与)-債務
    侵害額=遺留分算定基礎財産×遺留分割合-実際に取得した財産

  • 遺留分侵害額請求と放棄

    • 請求期限:遺留分侵害を知った日から1年間、相続開始から10年間(消滅時効)。

    • 放棄:相続開始前でも家庭裁判所の許可を得て放棄可(他の相続人の遺留分には影響しない)。相続放棄とは別の制度です。

2級重要ポイント:「兄弟姉妹に遺留分なし」「各人の遺留分の計算」「遺留分算定基礎財産への生前贈与加算(10年以内)」は計算問題として頻出です。

配偶者(短期)居住権

2020年4月施行の制度です。配偶者短期居住権(自動取得・最低6か月)と配偶者居住権(遺産分割または遺言で設定・終身または一定期間)の2種類があります。

  • 配偶者短期居住権

    遺産分割確定日または相続開始から6か月の経過日のいずれか遅い日まで無償居住可。

  • 配偶者居住権の評価

    配偶者居住権には財産的価値があり、相続税の課税価格に算入されます。居住権の評価額は建物の固定資産税評価額等を基に算定します。所有権評価額=建物の評価額-配偶者居住権の評価額。

特別の寄与

特別の寄与とは、相続人以外の被相続人の親族が無償で療養看護等を行い財産の維持・増加に貢献した場合に、相続人に対して特別寄与料を請求できる制度です(2019年7月施行)。

  • 特別寄与料の算定と課税

    特別寄与料の額は相続人全員との協議または家庭裁判所が決定します。特別寄与料を受け取った者(特別寄与者)は、その金額を被相続人から遺贈を受けたものとみなして相続税が課されます(受取人が相続人の配偶者等の場合、2割加算の対象となります)。

  • 請求期限

    相続の開始及び相続人を知った時から6か月以内、かつ相続開始から1年以内に相続人への協議申し入れが必要。

4. 相続と税金

相続税の納税義務者

相続・遺贈によって財産を取得した者に相続税の納税義務が生じます。居住地と被相続人の住所によって課税範囲が異なります。

  • 無制限納税義務者

    国内に住所がある者等。国内外すべての取得財産が課税対象。

  • 制限納税義務者

    国内に住所がない者。国内財産のみ課税対象。

  • 特定納税義務者

    相続時精算課税制度の適用を受けた者。相続・遺贈で財産を取得していなくても相続税の申告義務を負います。

相続税の課税財産

相続税の課税対象となる財産の範囲です。2級では各カテゴリの具体的な内容と生前贈与加算の詳細まで把握する必要があります。

  • 本来の相続財産

    被相続人が死亡時点で所有していたすべての財産(現金・預貯金・不動産・有価証券・貸付金・ゴルフ会員権・書画骨董等)。プラスの財産だけでなく財産的価値があるものすべてが対象。

  • みなし相続財産

    民法上の相続財産ではないが税法上相続財産とみなされる財産。代表例:
    死亡保険金(相続人受取分のうち非課税枠超過分)
    死亡退職金(相続人受取分のうち非課税枠超過分)
    生命保険契約に関する権利(被相続人が保険料を負担していた場合の解約返戻金相当額)

  • 生前贈与加算

    暦年課税分:相続人等が被相続人から受けた贈与のうち、相続開始前3年以内分(2024年以降の贈与は7年以内に延長・3〜7年前の4年分は合計100万円を差し引く)。
    相続時精算課税分:制度選択後のすべての贈与財産(贈与時の評価額で加算、2024年以降の贈与は年110万円の基礎控除分を除く)。

2級重要ポイント:「暦年贈与加算が3年から7年に延長(2024年改正)」「相続時精算課税の110万円基礎控除(2024年〜)」は最新の税制改正として出題されます。

相続税の非課税財産

相続税が課されない財産と非課税枠の計算方法です。

  • 死亡保険金・死亡退職金の非課税枠

    非課税限度額=500万円×法定相続人の数(相続放棄した者も人数に含める)
    例:法定相続人が配偶者・子2人(計3人)の場合
    非課税限度額=500万円×3人=1,500万円
    複数の相続人が受け取る場合は、それぞれの受取額の割合に応じて非課税枠を按分します。

  • 弔慰金の非課税範囲

    • 業務上の死亡:死亡時の給与(月額)の3年分(36か月分)まで非課税。

    • 業務外の死亡:死亡時の給与(月額)の半年分(6か月分)まで非課税。超過分は退職手当金等として課税。

  • その他の非課税財産

    • 墓地・仏壇・祭具等(生前購入済み、または相続後に購入した墓地等も一定要件で非課税)。

    • 国・地方公共団体・特定公益法人への遺贈財産

    • 心身障害者共済制度に基づく給付金の受給権

債務控除・葬式費用

正味の遺産額の計算において、被相続人の確定した債務と葬式費用を課税価格から控除します。

  • 控除できる債務の具体例

    • 借入金・未払医療費・未払税金(固定資産税の未払分等)・未払費用など相続開始時点で確定している債務。

    • 被相続人が連帯保証人等であっても、実際に履行が確実な場合は控除可能。

  • 控除できない債務

    • 墓地・仏壇の未払購入代金(非課税財産に係る債務)。

    • 保証債務で主たる債務者が弁済できる場合は原則控除不可。

    • 特定納税義務者は国内財産に対応する債務のみ控除可。

  • 葬式費用の控除範囲

    • 控除できる:葬儀・火葬・納骨の費用・お通夜費用・読経料・戒名料・遺体の捜索・運搬費用など。

    • 控除できない:香典返し・初七日・四十九日等の法要費用・墓地・墓石・仏壇の購入費・遺体の解剖費用など。

相続税の計算手順

相続税の計算は5段階の手順で行います。2級では各STEPの計算式と数値を正確に扱える能力が求められます。

  • STEP 1:課税遺産総額の計算

    正味の遺産額=相続財産+みなし相続財産+生前贈与加算-非課税財産-債務控除-葬式費用
    課税遺産総額=正味の遺産額-基礎控除額
    基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数
    例:法定相続人3人 → 基礎控除=3,000万円+1,800万円=4,800万円

  • STEP 2:相続税の総額の計算

    課税遺産総額を法定相続分どおりに按分した仮の取得金額に相続税の超過累進税率(10%〜55%)を乗じ、各人の仮税額を合算して相続税の総額を求めます。

  • STEP 3:各人の相続税額の算出

    各人の相続税額=相続税の総額×(各人の実際の取得割合)

  • STEP 4:加算・控除の適用

    • 2割加算:一親等の血族(子・親)および配偶者以外の者が取得した場合、算出税額に20%を加算。孫が代襲相続人でない場合も2割加算の対象。

    • 配偶者の税額軽減:取得財産が「1億6,000万円」または「法定相続分相当額」のいずれか多い方以下なら相続税ゼロ。申告要件あり。

    • 未成年者控除:(18歳-相続開始時年齢)×10万円。控除しきれない場合は扶養義務者の税額から控除可。

    • 贈与税額控除:相続時精算課税制度の適用分に係る贈与税額を控除(一定の外国税額控除も含む)。

    • 障害者控除:(85歳-相続開始時年齢)×10万円(特別障害者は20万円)。控除しきれない場合は扶養義務者から控除可。

    • 相次相続控除:10年以内に2回相続が発生した場合、前の相続で支払った相続税の一定割合を控除できる制度。(前の相続から経過年数が長いほど控除率が低下)

2級重要ポイント:計算の5段階フロー・基礎控除の計算式・2割加算の対象(孫の代襲以外は加算対象)・配偶者軽減の1億6,000万円が頻出計算問題です。

相続税の申告と納付

相続開始を知った日の翌日から10か月以内に、被相続人の住所地の所轄税務署へ申告・納付します。

  • 申告要件と特例適用の注意点

    課税価格が基礎控除以下の場合は申告不要。ただし配偶者の税額軽減小規模宅地等の特例を適用するには、結果的に相続税額がゼロでも申告が必要です。

  • 延納

    要件:納付税額10万円超・申告期限内に申請・担保提供(50万円超の場合)。
    延納期間:不動産等の財産割合に応じて最長5年〜20年
    延納税額に対して年率1.2〜6.0%程度の利子税がかかります(特例基準割合適用後の実際の率は低い)。
    延納期間中でも担保価値が不足した場合は変更・増担保を求められる場合があります。

  • 物納

    延納でも金銭納付が困難な場合に限り認められます。
    物納財産の優先順位:①国債・地方債・上場株式等 → ②不動産・船舶 → ③非上場株式等 → ④動産
    収納価額は相続税評価額(市場価格ではない)。物納許可後でも一定条件で撤回可能。
    管理処分不適格財産(権利関係が複雑な不動産等)は物納できません。

連帯納付義務・農地等の納税猶予・その他

相続税には、相続人・受遺者間の連帯納付義務や、農地・非上場株式に関する特別な納税猶予制度があります。

  • 連帯納付義務

    同一の被相続人から相続・遺贈で財産を取得したすべての相続人・受遺者は、互いに連帯して相続税を納付する義務を負います。一人が未納の場合、他の者が代わりに納付を求められる場合があります。

  • 農地等の納税猶予の特例

    相続した農地等について農業を継続する場合、農地等の価額に係る相続税の納税が猶予される特例。終身農業を続けた場合等に猶予税額が免除されます。

  • 災害減免法・納税猶予

    相続財産が相続開始後、申告期限までに災害によって被害を受けた場合、相続税の軽減・猶予措置が受けられる場合があります。

5. 相続財産の評価(不動産以外)

財産評価の原則

課税時期(相続開始日・贈与日)の時価で評価します(財産評価基本通達)。「時価」とは、不特定多数の者の間で自由な取引が行われた場合に通常成立すると認められる価額です。

  • 主な財産の評価方法

    • 宅地:路線価方式(市街地)または倍率方式。

    • 農地:純農地・中間農地は固定資産税評価額×倍率、市街地農地等は宅地比準評価。

    • 建物:固定資産税評価額×1.0(自用家屋)。

    • 上場株式:4つの価額のうち最低値。

    • 非上場株式:会社規模・株主の立場に応じた評価方式。

動産・ゴルフ会員権の評価

動産は調達価額、ゴルフ会員権は取引価格×70%(または預託金返還額・株式評価)で評価します。

  • 家庭用財産

    1組または1個5万円以下の普通の動産は課税価格に含めなくてよい(少額動産の特例)。

  • ゴルフ会員権

    取引相場のあるもの:取引価格×70%。取引相場のないもの:預託金返還額または株式評価。

金融資産の評価

各種金融資産の評価方法です。2級では証券投資信託・貸付信託が追加されます。

  • 預貯金の評価

    課税時期の残高+既経過利子(源泉税控除後)。定期預金は解約した場合に支払われる利子(経過日数に応じた既経過利子)を加算します。

  • 公社債の評価

    上場公社債:課税時期の最終価格(または前日の最終価格)。
    個人向け国債等:元本+既経過利子(源泉税控除後)。

  • 生命保険契約に関する権利の評価

    課税時期の解約返戻金相当額で評価。解約返戻金がない場合は、課税時期までに払い込んだ保険料相当額で評価します。

  • 証券投資信託・貸付信託の評価

    • 証券投資信託:課税時期の1口あたりの基準価額×口数-解約手数料等(信託財産留保額等)。

    • MRF・MMF等の中期国債ファンド類:1口あたりの基準価額×口数(解約手数料がないものは基準価額がそのまま評価額)。

    • 貸付信託:元本+既経過収益分配金(源泉税控除後)で評価。

株式の評価(上場株式・気配相場株・非上場株式)

株式の評価は上場・気配相場・非上場の3区分で方法が大きく異なります。2級では非上場株式の4評価方式まで詳しく理解する必要があります。

  • 上場株式の評価(4つの価額の最低値)

    ①課税時期の最終価格、②課税時期属する月の月平均価額、③前月の月平均価額、④前々月の月平均価額のうち最も低い価額で評価します。

  • 気配相場等のある株式

    登録銘柄(JPX規制外の流通市場)の株式。取引価格・公表された気配値等により評価。上場株式に準じた方法を適用します。

  • 取引相場のない株式(非上場株式)の評価方式

    原則的評価方式(会社規模に応じた評価)と特例的評価方式(配当還元方式)に大別されます。

    • 類似業種比準方式:上場している類似業種の株価を基に、評価会社の配当・利益・純資産の3要素を比較して評価。大会社・中会社に適用。業績が良い会社は評価が高くなる特徴。

    • 純資産価額方式:評価会社の純資産(時価ベース)を発行済株式数で割った1株あたりの純資産で評価。清算価値に近い評価。保有資産の含み益が大きい会社では評価が高くなりやすい。

    • 配当還元方式(少数株主への特例):年配当金額÷10%×1/2で評価。支配権を持たない少数株主(同族株主以外)に適用され、低い評価額になります。

    • 併用方式:中会社に適用。類似業種比準方式と純資産価額方式を会社規模に応じた割合で加重平均。

  • 特定の評価会社

    通常の評価方式が適用されず、特別な評価が行われる会社。
    株式等保有特定会社(総資産に占める株式等の割合が50%以上):原則として純資産価額方式。
    土地保有特定会社(総資産に占める土地等の割合が一定以上):原則として純資産価額方式。
    開業後3年未満の会社・比準要素数1の会社:純資産価額方式(一定条件で40%控除可)。
    開業前・休業中・清算中の会社:純資産価額方式(開業前は帳簿価額)。

2級重要ポイント:「上場株式は4つの価額の最低値」「同族株主外は配当還元方式(低い評価)」「特定評価会社は原則として純資産価額方式」は計算問題の出発点となる重要論点です。

6. 相続財産の評価(不動産)

宅地の評価(路線価方式・各種補正)

宅地の評価は路線価方式(市街地)または倍率方式で行います。2級では形状・間口・奥行等の補正まで把握する必要があります。

  • 路線価方式の基本計算

    評価額=路線価×奥行価格補正率×その他補正率×地積(㎡)
    路線価:国税庁が毎年公示価格の約80%水準で設定。

  • 奥行価格補正

    奥行きが標準的な深さ(地区ごとに異なる)より長い・短い場合に評価額を補正。奥行きが長すぎる(または短すぎる)土地は補正率が1未満になります。

  • 不整形地・その他の補正

    • 不整形地補正:三角形・L字形等の不整形な土地は不整形地補正率を乗じて評価を下げます。

    • 間口狭小補正:間口(道路に面する長さ)が狭い土地の補正率を乗じます。

    • 奥行長大補正:間口に対して奥行きが著しく長い土地の補正率を乗じます。

    • 無道路地:接道がない土地は接道のある宅地の評価額の40%相当額を控除します(一定の条件あり)。

    • がけ地:宅地のうちがけ地部分はがけ地補正率を乗じて評価を下げます。

私道の評価

私道(公衆が自由に通行できる私有の道路)の評価は、接する宅地の評価との関係で特別な扱いがあります。

  • 評価方法

    • 不特定多数の者が通行する私道:評価額ゼロ(評価しない)。

    • 特定の者が通行する私道(行き止まり等):正面路線価等から算出した通常評価額の30%で評価。

宅地の上に存する権利の評価

借地権・貸宅地・貸家建付地等の評価です。2級では使用貸借・無償返還届の場合の取り扱いも把握が必要です。

  • 借地権・貸宅地・貸家建付地・貸家建付借地権・定期借地権(3級版と同等)

    借地権評価額=自用地評価額×借地権割合(30〜90%)
    貸宅地評価額=自用地評価額×(1-借地権割合)
    貸家建付地評価額=自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

  • 使用貸借による土地

    無償(または固定資産税相当額程度)で土地を貸している場合(使用貸借)。
    貸している側(土地所有者):自用地評価額(減額なし)で評価します(賃貸借と異なり借地権が発生しないため)。

  • 無償返還届出書がある場合

    法人が個人地主から土地を借りて「将来無償で返還する」旨を税務署に届け出た場合(無償返還届出書の提出)。
    土地所有者(個人)の評価:自用地評価額×80%(法人が借りている場合に20%控除)。
    借地権(法人側):ゼロ評価。

農地の評価

農地は立地条件(市街化の程度)に応じて4種類に分類され、それぞれ異なる評価方法が適用されます。

  • 純農地・中間農地

    固定資産税評価額×評価倍率(倍率方式)。農業利用が前提の農地。

  • 市街地周辺農地

    市街地農地として計算した価額の80%で評価(宅地転用が比較的容易)。

  • 市街地農地

    宅地比準価額(宅地とした場合の価額)から宅地造成費を控除した価額で評価(農地転用が現実的な農地)。

建物の評価

建物は固定資産税評価額を基に評価します。自用家屋(固定資産税評価額×1.0)・貸家(固定資産税評価額×(1-借家権割合30%×賃貸割合))の区分は3級版と同等です。

  • 区分所有財産(マンション)の評価

    2024年1月以降、区分所有マンションの相続税評価に新たな評価方法が適用されています。区分所有権の評価額は「市場価格(時価)に対する従来の相続税評価額の乖離率」を用いて補正し、市場価格に近い評価額となるよう調整されます(評価乖離率が一定以上の場合に評価額が増額)。

小規模宅地等の評価減の特例

被相続人等の居住・事業の場の継続に必要な宅地等について評価を大幅に減額する特例です。2級では取得者ごとの適用要件まで正確に把握する必要があります。

  • 特定居住用宅地等(330㎡・80%減額)

    • 配偶者:無条件で適用可。

    • 同居相続人:申告期限まで引き続き所有・居住が必要。

    • 家なき子(別居相続人):相続開始前3年以内に自己・配偶者・3親等内親族・同族会社所有の家屋に居住していないこと等の要件あり。申告期限まで所有が必要。

  • 特定事業用宅地等(400㎡・80%減額)

    申告期限まで継続して事業用に使用していること(2019年改正:相続開始前3年以内に新規取得した場合は原則不可)。

  • 貸付事業用宅地等(200㎡・50%減額)

    不動産貸付業(賃貸マンション・アパート等)に使用。申告期限まで継続保有・貸付事業継続が要件(2018年改正:相続開始前3年以内取得の宅地は原則不可)。

  • 面積の限度と複数特例の適用

    特定居住用(330㎡)+特定事業用(400㎡)は合算730㎡までそれぞれ独立適用可
    貸付事業用宅地等を含む場合は次の式で調整:
    特定居住用宅地等の面積×200/330+特定事業用宅地等の面積×200/400+貸付事業用宅地等の面積≦200㎡

配偶者居住権の評価

配偶者居住権は相続税の課税価格に算入されます。建物の評価額を「配偶者居住権」と「居住建物の所有権(負担付)」に分けて評価します。

  • 配偶者居住権の評価額(概要)

    建物の固定資産税評価額・耐用年数・存続年数・配偶者の余命・法定利率(年3%)を用いて算定します。
    居住建物の所有権評価額=建物の固定資産税評価額-配偶者居住権の評価額
    居住建物の敷地の所有権評価額=宅地の自用地評価額-敷地利用権の評価額

7. 不動産の相続対策

相続税評価額と通常の取引価額との関係

相続税の財産評価は、通常の取引価額(市場価格)よりも低く評価されるケースが多くあります。この評価差を活用することが不動産を活用した相続対策の基本です。

  • 主な評価差の例

    • 宅地(更地):路線価は公示価格の約80%水準 → 現金で保有するより不動産に換えると評価が下がります。

    • 貸家建付地:更地より低い評価(借地権割合×借家権割合×賃貸割合分だけ自用地評価額から控除)。

    • 貸家(賃貸建物):固定資産税評価額×(1-借家権割合30%×賃貸割合)で評価 → 自用家屋よりも低い評価。

  • 注意点

    評価の低さだけに着目した過度な節税対策(空室が多い賃貸物件の取得等)については、税務当局から「租税回避行為」として否認されるリスクがあります。2022年の最高裁判決以降、行き過ぎた評価乖離の是正が進んでいます。

移転による相続対策(贈与・売却・交換の活用)

生前に財産を次世代に移転することで、相続時の遺産を減らす対策です。贈与・売却・交換のそれぞれに特有の税務上の取り扱いがあります。

  • 暦年課税による贈与の活用

    年間110万円の基礎控除を活用した毎年の生前贈与で、相続財産を計画的に減少させます。定期贈与とみなされないよう、毎年ごとに別個の意思決定と書面作成が重要です。2024年からは暦年贈与加算が3年から7年に延長されたため、早期からの計画が必要です。

  • 贈与税の配偶者控除の活用

    婚姻20年以上の配偶者への居住用不動産贈与(最高2,000万円非課税)。2024年以降は贈与した居住用不動産が生前贈与加算の対象外となったため、相続対策としての有効性がさらに高まりました。

  • 住宅取得等資金の贈与の特例の活用

    直系尊属から子・孫への住宅取得資金贈与(省エネ等住宅:1,000万円・その他:500万円非課税)。通常の基礎控除110万円と組み合わせることで最大1,110万円の非課税枠が活用できます。

  • 売却・交換の活用

    不動産を売却して現金化することで、遺産分割のしやすい資産に変換できます(換価分割の前提として活用)。また一定要件を満たす不動産の等価交換(固定資産の交換の特例・所得税法58条)では、譲渡益課税を繰り延べながら財産の組み替えができます。

課税価格対策(相続税評価額の引き下げ)

相続財産の評価額を合法的に引き下げることで、課税価格を減少させる対策です。

  • 不動産の購入による評価引き下げ

    現金・預貯金(時価で評価)を不動産(路線価等・市場価格の約80%水準で評価)に換えることで、評価額を約20%引き下げられます。さらに賃貸物件とすることで評価がさらに下がります。

  • 不動産の有効活用(賃貸経営)

    更地に賃貸アパート・マンションを建設すると、①土地が貸家建付地として評価減、②建物が貸家として評価減(固定資産税評価額×70%)の二重の評価減効果があります。同時に家賃収入によって相続税の納税資金を確保することもできます。

  • 貸家建付地による評価減

    貸家建付地の評価額=自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合30%×賃貸割合)。空室を埋めて賃貸割合を高めることで評価減の効果が最大になります。

  • 定期借地権の活用

    土地を一般定期借地権(50年以上)または事業用定期借地権等で第三者に貸すことで、土地の相続税評価が下がります(定期借地権の目的となっている宅地として評価)。また地代収入が入るため資産の流動性も確保できます。

  • 小規模宅地等の評価減の特例の活用

    居住用(330㎡・80%減)・事業用(400㎡・80%減)・貸付用(200㎡・50%減)の各特例を最大限活用することで、課税価格を大幅に圧縮できます。特例の適用要件(取得者・継続要件等)を事前に確認し、要件を満たせる形で遺産分割を行うことが重要です。

納税対策

相続税の納付に備えた資金確保と、納付方法の選択についての対策です。

  • 延納による納税対策

    相続税が高額で一括納付が困難な場合、最長20年の延納制度を活用できます。不動産の割合が多い遺産構成の場合は延納期間が長くなります。延納には担保提供と利子税負担が伴います。

  • 物納による納税対策

    延納でも金銭納付が困難な場合に限り、相続財産(不動産・株式等)そのもので納税できます。物納財産の収納価額は相続税評価額(市場価格より低い場合がある)のため、現金化して納付する方が有利な場合もあります。

  • 売却・交換による納税対策

    相続した不動産を売却して現金を確保する方法。申告期限(10か月)内の相続不動産の売却で、一定要件を満たせば相続税の取得費加算の特例が適用でき、相続税額の一部を取得費に加算して譲渡所得税を軽減できます。

遺産分割対策

相続人間の争い(遺産分割紛争)を防ぎ、円滑な相続を実現するための対策です。

  • 遺言書の作成

    遺言によって遺産の分割方法を明示することで、相続人間の協議を不要にし紛争を防ぎます。公正証書遺言が最も確実です。遺言執行者を指定しておくと、執行がスムーズになります。

  • 分割容易資産への変換

    分割しにくい不動産や非上場株式を、生前に換金(売却・信託・法人化等)して現金・預貯金・有価証券等の分割しやすい資産に変換しておく対策。

  • 代償分割の活用

    特定の相続人が不動産等の現物を取得し、他の相続人に代償金を支払う方法。例:長男が自宅を相続し、代償金を生命保険金で賄う(生命保険の非課税枠も活用)。遺産分割協議書に代償金の金額・支払時期を明記することが重要です。

8. 相続と保険の活用

生命保険の基本的な仕組みと相続税の関係

生命保険は相続対策として多面的に活用できます。「契約者・被保険者・受取人の組み合わせ」によって保険金の課税区分が異なる点が重要です。

  • 保険金の課税区分(三者の関係)

    • 契約者=被保険者≠受取人(例:父=被保険者・子=受取人):死亡保険金はみなし相続財産として相続税の対象。非課税枠(500万円×法定相続人の数)が適用される。

    • 契約者≠被保険者=受取人(例:父=契約者・母=被保険者・父=受取人):満期保険金は一時所得として所得税の対象(保険料負担者=受取人の場合)。

    • 契約者・被保険者・受取人がすべて異なる(例:父=契約者・母=被保険者・子=受取人):死亡保険金は贈与税の対象(父から子への贈与とみなされる)。

  • 相続税の非課税枠の活用

    死亡保険金の非課税限度額=500万円×法定相続人の数。相続人が受け取る死亡保険金について、この非課税枠が適用されます(相続放棄した者も人数に含める)。

相続対策における生命保険の活用

生命保険は遺産分割対策・相続税軽減・納税資金確保・二次相続対策(2級のみ)の4つの目的で活用できます。

  • 遺産分割対策

    死亡保険金は受取人固有の財産(民法上の相続財産ではない)のため、遺産分割協議の対象外です。特定の相続人(例:長男)を受取人に指定することで、遺産分割とは別に確実に財産を渡せます。
    代償分割の原資としても有効:長男が不動産を相続し、他の相続人への代償金を死亡保険金で賄うことができます。

  • 相続税の軽減対策

    現金・預貯金を生命保険(終身保険・養老保険等)に組み換えることで、死亡保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を活用できます。
    例:法定相続人3人で1,500万円の非課税枠がある場合、現金1,500万円を保険に変えるだけで相続税が減少します(保険料が同額の場合)。

  • 納税資金対策

    相続税の申告・納付期限(相続開始から10か月)までに現金で納付する必要があるため、流動性の低い不動産等が多い場合は納税資金が不足するリスクがあります。
    被相続人を被保険者とした終身保険・養老保険の死亡保険金を納税資金として活用します。保険金はすぐに支払われるため、資金調達スピードの面でも有効です。

  • 二次相続対策

    二次相続とは、一次相続(夫の相続)の後に、相続した配偶者(妻)が亡くなることで生じる二回目の相続です。
    一次相続で配偶者の税額軽減を最大限に活用すると、配偶者が多くの財産を相続するため、二次相続時の税負担が増加します。一次相続と二次相続の合算税負担が最小になるよう、遺産分割を計画的に行うことが重要です。
    生命保険は一次・二次相続それぞれで非課税枠が使えるため(配偶者を受取人にした一次相続の保険+子を受取人にした二次相続の保険)、二次相続対策としても有効です。

FP試験ポイント:「死亡保険金は受取人固有の財産→遺産分割対象外」「非課税枠500万円×人数」「二次相続では配偶者軽減を最大活用すると逆に税が増える場合あり」の3点が頻出です。

9. 事業承継対策

事業承継の問題点

事業承継とは、経営者(オーナー)が事業・経営権・財産を後継者に引き継ぐことです。中小企業の事業承継では主に「①経営権の承継」「②自社株式・事業用資産の承継」「③財務・負債の承継」の3つが問題となります。

  • 主な問題点

    • 自社株式の評価額が高い:業績が良い会社ほど株価が高く評価され、相続税・贈与税の負担が大きくなります。

    • 分散した株式の集約:相続の繰り返しにより株式が複数の相続人に分散すると、経営の安定性が損なわれます。

    • 納税資金の確保:非上場株式は流動性が低く、相続税の納税資金を現金で確保することが難しい場合があります。

    • 後継者の選定・育成:適切な後継者がいない場合、廃業や第三者承継(M&A)を検討する必要があります。

  • 事業承継の方式(3種類)

    • 親族内承継:子・親族への承継。最も一般的。事業承継税制(納税猶予)を活用しやすい。

    • 役員・従業員承継(MBO等):経営者や従業員が株式を買い取る方法。株式取得資金の確保が課題。

    • 第三者承継(M&A):外部の企業・個人に事業を売却・譲渡する方法。後継者不在の場合の有力な選択肢。

事業承継対策の流れ

事業承継対策は計画的に進める必要があります。一般的な対策の流れは以下の通りです。

  • STEP 1:現状把握と課題の洗い出し

    自社株式の評価額・保有株主の確認・財務状況・後継者候補の確定。

  • STEP 2:承継方針の決定

    親族内・役員従業員・第三者承継のどれを選択するか。

  • STEP 3:自社株式の移転・評価対策

    生前贈与・売却・事業承継税制の活用等で後継者へ株式を移転。評価引き下げ対策も並行して実施。

  • STEP 4:経営の引き継ぎ

    後継者への代表権の移転・取引先・金融機関への周知。

  • STEP 5:納税資金・遺産分割対策

    保険・退職金を活用した納税資金確保・遺留分対策・遺言書の作成。

  • 事業承継計画書(経営承継円滑化法)

    中小企業庁の支援施策(事業承継補助金・税制優遇・金融支援等)を活用するため、事業承継計画を策定することが推奨されています。

相続財産の減少対策(贈与・譲渡・持株会・自社株買取り)

オーナー経営者の相続財産(自社株式)を計画的に減少させる手法です。

  • 生前贈与(暦年課税・相続時精算課税)

    後継者(子・孫)への自社株式の生前贈与。暦年課税で毎年110万円非課税枠の活用、または相続時精算課税で将来の株価上昇分を相続財産から切り離す効果があります。事業承継税制(贈与税の納税猶予)との組み合わせが有効です。

  • 後継者への株式譲渡(有償)

    後継者が会社から株式を購入する方法。対価を受け取ることでオーナーの手元資金が増え、納税資金に充てられます。自社株の購入資金の確保(融資等)が課題です。

  • 従業員持株会制度

    従業員が持株会を通じて自社株を購入する制度。オーナーの保有株式を持株会に売却することで相続財産を減らせます。持株会は議決権行使を制限した形で設計されるのが一般的です(オーナーの経営権を維持しつつ株式を分散)。

  • 会社による自社株買取り(自己株式の取得)

    会社がオーナーから自社株を買い取る方法。オーナーは株式の売却代金(みなし配当課税の対象になる場合あり)を受け取り、相続財産を現金化できます。会社の財源規制(分配可能額の範囲内)に注意が必要です。

中小企業投資育成会社を利用した相続財産の減少対策

中小企業投資育成会社(東京・大阪・名古屋に設立された公的機関)が中小企業に株式引受・社債引受等の投資を行うことで、オーナーの持株比率を下げながら増資・資金調達ができます。

  • 対策の概要

    中小企業投資育成会社に新株を引き受けてもらうことで、オーナーの相対的な持株比率が低下し、相続財産として評価される自社株式の数・割合を減少させることができます。配当還元方式の適用される少数株主化も期待できます。

類似業種比準方式による自社株評価の対策

類似業種比準方式は「配当・利益・純資産」の3要素で評価されるため、これらを引き下げることで株式評価額を低くすることができます。

  • 会社規模の調整

    会社規模(大・中・小)は総資産額・従業員数・年間取引金額で判定されます。会社規模が大きいほど類似業種比準方式の適用割合が高まります(大会社は類似業種比準方式のみ適用可能)。グループ会社の分割・合併等で意図的に会社規模を変えることで有利な評価方式を選択できる場合があります。

  • 配当金額の引き下げ策

    役員賞与を配当の代わりに支給することで配当額を抑制し、評価額を引き下げます。ただし役員賞与は法人税の損金算入に制限があります。

  • 利益金額の引き下げ策

    役員退職金の支給・設備投資の前倒し・保険料の支払い等によって当期利益を引き下げます。役員退職金は支給時に大きな効果がありますが、退職に相当する事由が必要です。

  • 純資産価額の引き下げ策

    含み益のない資産(現預金等)を不動産・機械等の事業用資産に換えたり、負債(借入金)を増やすことで純資産価額を圧縮します。

純資産価額方式における不動産の取得・有効活用による対策

純資産価額方式は会社の時価純資産(総資産-負債)で評価されます。不動産の取得・賃貸経営により評価を引き下げることができます。

  • 不動産取得による評価引き下げ

    会社が現金・預貯金(帳簿価額=時価)を不動産(相続税評価額は時価の約80%水準)に換えることで、総資産の時価評価額を引き下げます。さらに賃貸建物とすることで固定資産税評価額×70%と評価が下がります。

  • 借入金による不動産取得の効果

    借入金で不動産を取得すると①不動産の評価引き下げ効果と②負債の増加(純資産の圧縮)の両方の効果があります。ただし借入金返済・金利負担に耐えられる収益性の確保が前提です。

純資産価額方式における役員退職金を活用した対策

役員退職金の支給は、法人税の損金算入によって会社の純資産を圧縮し、純資産価額方式による株式評価額を引き下げる効果があります。

  • 役員退職金支給のタイミングと効果

    役員退職金を支給すると、当年度の会社の利益が減少→法人税の減少→株主資本(純資産)の圧縮→純資産価額方式による1株評価額が下がります。
    適正額の目安:最終月額報酬×勤続年数×功績倍率(代表取締役で一般的に3.0程度)。

  • 退職後の株価対策

    役員退職後に後継者への株式移転(贈与・売却)を実施することで、評価が下がった時点での移転が可能になります。ただし税務上の「租税回避」とみなされないよう、実質的な退職事由が必要です。

特定の評価会社の自社株評価における対策

特定の評価会社(土地保有特定会社・株式等保有特定会社等)は原則として純資産価額方式で評価されるため、通常の類似業種比準方式との選択ができず、高い評価額になりがちです。

  • 土地保有特定会社の対策

    総資産のうち土地等の割合が一定以上の会社(大会社:70%以上、中会社:90%以上、小会社:70%以上)が該当します。
    対策:①土地以外の資産(設備・有価証券等)を増やして土地の割合を下げる、②土地を売却して別の資産に換える、③持株会社への土地の移転等により特定会社から除外する。

  • 株式等保有特定会社の対策

    総資産のうち株式等の割合が50%以上の会社が該当します。
    対策:①事業用資産(設備・在庫等)を増やして株式等の割合を下げる、②保有株式の一部を売却、③新規事業への投資により株式等の比率を希薄化。

特定評価会社の回避対策については、実施タイミング・方法によっては租税回避と認定されるリスクがあります。専門家(税理士)との連携が不可欠です。

事業承継における納税資金対策

自社株式の相続税・贈与税は高額になりやすく、非上場株式は流動性が低いため、計画的な納税資金の確保が重要です。

  • 役員退職金の活用

    オーナーが退職金を受け取ることで個人レベルでの現金(納税資金)が確保できます。退職所得控除と1/2課税の優遇により手取り額が大きくなります。

  • 役員保険の活用

    会社が役員(オーナー経営者)を被保険者とした生命保険に加入し、保険金・解約返戻金を退職金・納税資金の原資として活用します。
    終身保険・逓増定期保険:解約返戻金のピーク時に解約し退職金原資に。
    養老保険(ハーフタックスプラン):死亡保険金受取人を遺族、満期保険金受取人を会社に設定することで保険料の2分の1を損金算入。

株式公開と資本政策

株式を証券取引所に上場(IPO)することで株式の流動性が高まり、後継者への移転・納税資金の確保が容易になります。

  • 株式公開のメリットと事業承継への活用

    • 資金調達力の向上:増資・社債発行が容易になります。

    • 株式の流動性確保:上場後に市場で株式を売却できるため、相続発生時の納税資金確保が容易になります。

    • 知名度・信用力の向上:採用・取引先開拓に有利。

  • 資本政策上の注意点

    IPO前後に株式が分散すると経営権が脅かされるリスクがあります。種類株式(黄金株・議決権制限株等)の活用による経営権確保が重要です。

株式の売却・営業譲渡等(M&A)

後継者不在の場合や第三者への承継を選択する場合の手法です。

  • 主なM&Aの手法

    • 株式譲渡:オーナーが持株を第三者(買手企業)に売却。会社の法人格・従業員・取引先関係が継続されます。売主に譲渡所得税(20.315%)が課されます。

    • 事業譲渡(営業譲渡):会社の事業の全部または一部を第三者に売却。特定の資産・負債・契約のみを承継させる場合に使います。法人への売却のため消費税が課される場合があります。

    • 合併・会社分割:2社を1社にする(合併)または事業を別会社に切り出す(会社分割)方法。組織再編税制の適格要件を満たすと税負担なしに組み替えられます。

  • 中小企業のM&A支援

    中小企業庁はM&A支援機関の登録制度・補助金(M&A支援補助金)を整備し、中小企業の第三者承継を促進しています。

遺留分に関する民法の特例(経営承継円滑化法)

中小企業の事業承継において、後継者が先代経営者から自社株式の生前贈与を受けた場合に、他の相続人から遺留分侵害額請求を受けるリスクがあります。経営承継円滑化法の遺留分に関する民法の特例は、このリスクを軽減するための制度です。

  • 除外合意(遺留分算定の基礎財産から除外)

    後継者が生前贈与を受けた自社株式について、遺留分の算定基礎財産から除外することを他の推定相続人全員と合意できます。これにより遺留分侵害額請求の対象から自社株式を外すことができます。
    要件:①中小企業者の後継者が先代経営者から自社株式の贈与を受けていること、②経済産業大臣の確認+家庭裁判所の許可が必要。

  • 固定合意(遺留分算定時の評価額を固定)

    後継者が生前贈与を受けた自社株式について、贈与時の評価額を遺留分の算定基礎財産の価額として固定することを合意できます。将来の株価上昇分を遺留分の算定基礎から除外する効果があります。
    除外合意と組み合わせて活用されます。

遺留分の民法特例は、除外合意・固定合意のいずれも家庭裁判所の許可と経済産業大臣の確認が必要です。手続きが煩雑なため、専門家(弁護士・税理士・認定経営革新等支援機関)への相談が不可欠です。

非上場株式等に係る贈与税・相続税の納税猶予制度(事業承継税制)

後継者が非上場会社の株式を先代経営者から贈与・相続で取得した場合に、その株式に係る贈与税・相続税の全部または一定割合の納税が猶予され、一定の要件を満たすと免除される制度です。

  • 一般措置と特例措置

    • 一般措置:発行済議決権株式の3分の2までが猶予対象。猶予割合は贈与税100%・相続税80%。

    • 特例措置(2027年12月31日まで申請):発行済議決権株式の全株が猶予対象。猶予割合は贈与税・相続税ともに100%。後継者は複数(最大3名)可。「特例承継計画」の作成・提出が必要。

  • 主な適用要件

    • 先代経営者:贈与・相続前に筆頭株主かつ代表者であったこと。贈与後は代表者を退任すること(原則)。

    • 後継者:贈与の場合は18歳以上・役員就任3年以上・後継者グループで50%超の議決権保有。相続の場合は相続後5か月以内に代表者に就任。

    • 対象会社:中小企業者であること・上場会社でないこと・一定の資産管理会社でないこと。

  • 猶予の継続要件・打ち切り事由

    猶予が継続するためには、申告期限後5年間の雇用維持(平均80%以上)・代表者としての経営継続・株式の継続保有等の要件があります(特例措置では雇用維持要件が一部緩和)。要件を満たせなくなると猶予税額+利子税が一括納付となります。

  • 免除となる場合

    後継者が死亡した場合・次の後継者への再贈与・会社が破産した場合・一定の廃業等の場合に猶予税額が免除されます。

2級重要ポイント:「特例措置は全株・100%猶予・複数後継者可・2027年末まで申請」「一般措置は3分の2・80%猶予」「猶予継続のための5年間の雇用維持(80%以上)」は頻出です。

10. 相続・事業承継の最新の動向

暦年贈与加算の延長(3年→7年)と生前贈与プランニングの見直し

2024年1月1日以降の贈与から、相続発生時に相続財産に加算される暦年贈与の期間が3年から7年に延長されました(経過措置あり)。早期からの生前贈与計画が従来以上に重要になっています。

  • 改正の概要

    相続人等が被相続人から受けた暦年贈与のうち、相続開始前7年以内の贈与が相続財産に加算されます。
    ただし延長された4年間(相続開始前3〜7年前)の贈与については、合計100万円を差し引いた額のみ加算対象となります(少額の緩和措置)。

  • 経過措置

    2024年以前の贈与は従来通り3年加算。2024年1月1日以降の贈与から段階的に加算期間が延長され、2031年1月1日以降の相続から完全に7年加算が適用されます。

  • FPへの影響

    加算期間延長により、「相続直前の駆け込み贈与」の節税効果が薄れました。長期にわたる計画的な生前贈与の重要性が増しています。相続時精算課税制度(110万円基礎控除が新設)との比較でプランニングを見直す必要があります。

相続時精算課税制度の改正(年110万円基礎控除の新設)

2024年1月1日以降の贈与から、相続時精算課税制度に年間110万円の基礎控除が新設されました。従来は基礎控除がなく使いにくい面があった精算課税制度の利便性が大幅に向上しました。

  • 改正の概要

    年間110万円以内の贈与は精算課税制度を選択しても贈与税申告が不要(基礎控除内)であり、さらにこの基礎控除分は相続財産への加算対象外となります。
    2,500万円の特別控除と組み合わせると、年110万円を超えた分だけ特別控除が消費されます。

  • 暦年課税との比較・使い分け

    精算課税が有利なケース:将来値上がりが見込まれる財産(自社株・収益不動産)を早期に移転する場合。
    暦年課税が有利なケース:長期にわたり少額分散贈与で相続財産を着実に圧縮したい場合(7年超の生前贈与を見込める場合)。
    精算課税を選択すると暦年課税には戻せないため、慎重な選択が必要です。

  • 土地・建物の災害減少分の再評価

    2024年以降、精算課税で受贈した土地・建物が相続開始前に災害により著しく価値が低下した場合、相続時の評価額(低くなった価額)で相続財産に加算できる特例が新設されました。

相続登記の義務化(2024年4月施行)

2024年4月1日から、相続によって不動産を取得した相続人は相続登記が義務となりました。「所有者不明土地」問題の深刻化を受けた法改正です。

  • 登記義務の内容

    相続(遺言含む)によって不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。遺産分割が成立した場合は、分割成立を知った日から3年以内に登記が必要です。

  • 過去の相続分も対象

    2024年4月1日より前に発生した相続で未登記のものも義務化の対象です。2027年3月31日までに登記が必要です(経過措置)。

  • 正当な理由なく義務を怠った場合

    10万円以下の過料が科される場合があります。

  • 相続人申告登記

    遺産分割が未確定のままでは登記できない場合でも、「相続人申告登記」(氏名・住所を登記官に申し出る簡易手続き)を行うことで義務を果たしたものとみなされます。後日、遺産分割が成立した時点で通常の相続登記を行います。

相続登記の義務化はFPとして必ず把握すべき改正です。相続発生後の手続きとして「10か月以内の相続税申告」と「3年以内の相続登記」の両方を顧客にアドバイスする必要があります。

住所変更登記の義務化・その他の不動産登記改正

2026年4月から住所・氏名変更登記の義務化が施行される予定です。不動産登記全体の正確性向上を目的とした一連の改正の一部です。

  • 住所・氏名変更登記の義務化

    不動産の所有者は住所・氏名が変わった場合、変更を知った日から2年以内に変更登記を申請する義務が生じます(2026年4月施行予定)。

  • 相続土地国庫帰属制度(2023年4月施行)

    相続した不要な土地(農地・山林等)を一定の要件のもとで国に返還できる制度(相続土地国庫帰属法)。負担金(10年分の土地管理費相当額)の納付が必要。建物がある・抵当権が設定されている等の土地は対象外です。

配偶者居住権の活用動向

2020年4月施行の配偶者居住権は、相続発生から5年以上が経過し実務での活用事例が蓄積されています。メリット・デメリットを正確に把握したアドバイスが求められています。

  • 配偶者居住権の活用メリット

    居住権と所有権を分離することで、配偶者は住む場所を確保しながら他の財産(預貯金・有価証券等)も相続できます。特に自宅不動産の価値が高い場合に有効です。

  • 注意点

    • 登記が必要:配偶者居住権は登記しないと第三者に対抗できません。

    • 譲渡・担保設定不可:配偶者居住権は配偶者が死亡すると消滅(子に引き継げない)。

    • 二次相続への影響:配偶者居住権が消滅(配偶者死亡)すると所有者の子の財産価値が増加しますが、この増加は相続税の課税対象となりません(居住権の消滅は非課税)。

    • 相続税の課税価格への算入:配偶者居住権にも評価額があり、相続税の課税価格に算入されます。

事業承継税制(特例措置)の期限と活用動向

非上場株式等の贈与税・相続税の特例納税猶予制度(特例措置)の「特例承継計画」の提出期限は2027年12月31日です。期限が近づくにつれ、中小企業の事業承継意識が高まっています。

  • 特例措置の活用状況と期限

    特例措置(全株・100%猶予・複数後継者対応)の利用には、2027年12月31日までに認定経営革新等支援機関の指導・助言を受けた「特例承継計画」を都道府県知事に提出する必要があります。贈与・相続の実施は2027年12月31日後も可能です(贈与・相続の実施期限は2028年12月31日)。

  • M&Aとの組み合わせ

    事業承継税制で株式を後継者に移転した後、M&Aで会社を売却した場合、一定の要件のもとで猶予税額が免除されます(2019年改正)。事業承継税制とM&Aを組み合わせた出口戦略も選択肢の一つです。

民法・相続法改正の継続的な動向

2018〜2019年の大規模な相続法改正(配偶者居住権・特別の寄与・遺産分割の見直し等)以降も、民法・相続関連法の整備が続いています。

  • 遺産分割に関する見直し(2023年4月施行)

    長期間未分割状態の解消:相続開始から10年を経過した後の遺産分割は、原則として法定相続分による分割のみ可能(特別受益・寄与分の主張が制限)。
    相続財産の管理費用の精算:相続開始後に相続財産の管理・保存に要した費用を遺産から優先して支払う規定が整備されました。

  • 相続財産清算人制度への移行(2023年4月施行)

    従来の「相続財産管理人」が「相続財産清算人」に名称変更され、選任申立ができる者の範囲が拡大されました。

  • 共有物の管理・利用の見直し(2023年4月施行)

    遺産共有状態にある不動産の管理・利用が容易になる改正が行われました。共有物の変更には共有者全員の同意が原則ですが、軽微な変更は持分過半数で実施可能になりました。

ファイナンシャル・プランニング
6つの係数

終価係数 : 元本を一定期間一定利率で複利運用したとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

現価係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

年金終価係数 : 一定期間一定利率で毎年一定金額を複利運用で 積み立て たとき、将来いくら になるかを計算するときに利用します。

年金現価係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、現在いくら の元本で複利運用を開始すればよいかを計算するときに利用します。

減債基金係数 : 将来の一定期間後に目標のお金を得るために、一定利率で一定金額を複利運用で 積み立て るとき、毎年いくら ずつ積み立てればよいかを計算するときに利用します。

資本回収係数 : 元本を一定利率で複利運用しながら、毎年一定金額を一定期間 取り崩し ていくとき、毎年いくら ずつ受け取りができるかを計算するときに利用します。

積み立て&取り崩しモデルプラン

積立金額→年金額の計算 : 年金終価係数、終価係数、資本回収係数を利用して、複利運用で積み立てた資金から、将来取り崩すことのできる年金額を計算します。

年金額→積立金額の計算 : 年金現価係数、現価係数、減債基金係数を利用して、複利運用で将来の年金プランに必要な資金の積立金額を計算します。


住宅ローン計算ツール

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ポートフォリオ効率フロンティア可視化ツール


ファイナンシャル・プランニング
債券利回り計算(単利)

最終利回り計算(単利) : 債券を購入時点から、最終償還日まで保有していた場合に得られる収益の利回りを単利にて計算します。

所有期間利回り計算(単利) : 債券の購入時点から、最終償還日前の売却時点までの所有期間に得られる収益の利回りを単利にて計算します。